ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

本当のところ

 ここのところ随分逡巡している。twitterのタイムラインを見ていると、瓦礫撤去のボランティアにいった人が急死したとか、鼻血が突然出た、あるいは髪の毛がごそっと抜けてしまった、といった明らかに放射能による影響だと思われる事態を呈しているという書き込みがある。
 実際のところ、どれくらい人間の健康に影響を及ぼす状況になっているのかという見極めが付かない。もちろん人間というのは均一にできているわけではないから、個体差が大きくあって当たり前で、殆どの人、ま、例えてみたら90%の人が大丈夫でも残りの人たちがどうしようもないほど影響を受けているということだってあり得るわけだ。
 これまでの様子を見ていると民主党政権は国民に福島第一原発の現状を有り体に報告しどれほどの身体的影響があるんだということを公開して、だからどこまで避難しろとか、何を摂取するなとか、水は政府が配る水以外は摂取してはならないというようなことを国民につまびらかにすることは全く期待できないといっていいだろう。
 もちろん彼らにそれを改めて国民を放射能汚染から守るという方針に転換させることができればそれに越したことはないがそれが簡単に実現するような気配がない。となると、われわれ国民は過剰にでも警戒するしかないのではないかという気がする。
 野田佳彦内閣を追放することができたとしたら、その後に構成される内閣がこの事態を本来的な「国は国民を守るためにある」という定義の前提にできるのかどうかという問題もある。なにしろこの国の国民は戦後これまで自民党が代表される政党によって運営されてきた経験以外に持っていない。今の民主党政権がいわば初めての本格的な交替政権なわけだ。それが野田になった途端にあれよあれよという間に交替なんてしたことにならない、いやそれよりももっと後退した交替政権になってしまったのだから呆れかえるしかない。
 これを解決できる政権というものは、即ち霞ヶ関の役人達に振り回されないで将来を見据えることのできる政権でなくてはならない。そのためには霞ヶ関の現体制を蹴散らかすくらいの力がいる。それは政党政権ではできないのではないのか。だとしたら、それができる形というのはなんだろうか。
 こんなに絶望的な状況にこの国が簡単に陥るんだとは思っても見なかった。
 一体全体、福島から拡散されている放射能汚染は一体どれほどのものなのだろうか。その実態をすら知らされていないで、パニックになるでもならないでもないではないか。この絶望感、不安感をマスコミはどう捉えて読者を守ろうとしているのだろうか。それとも彼らはやはり読者のために知らしめているのではなくて、広告主の奴隷と成り下がっているだけなのだろうか。
 この期におよんで、オウムの平田がどこから品川にやってきたかということと、福島第一原発の思いもよらないところに高濃度汚染水があったということの重要度の比較はどうあるべきか。私は今国民に直接の影響が出る可能性のある福島第一原発が優先されるべきだと思う。
 一昨日の夜から朝にかけての4号炉近辺に問題は本当になかったのか、誰か報じてはいないのだろうか。