ほぼ足りてまだ欲 その先

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帰還

 福島県双葉郡川内村。1月に既存宣言をしたので役場の再会を目指して活動を再開したという。東京新聞によると「村の人口は26日現在で2,853人。村によると、宣言後に戻った住民は約30人で、現在約300人が暮らす。4月には保育園や小中学校、村立診療所も村で再開する(2012年3月26日 夕刊)」のだという。川内村役場の位置で福島第一原発から西北西に約20km離れているだけだ。放射能汚染についていえば推して知るべしという地域に違いない。賠償をより少なく済ますために住民には正しい知識を与えずにいるという地域に属するといって良いのかもしれない。
 文科省の「放射線モニタリング情報(試験運用中と書かれているけれど、この期に及んでもこの注釈をつける霞ヶ関の感覚には怒りすら覚える)によると、今日の14:36現在で0.113μSv/hである。もはや今ではこれくらいの数字のところは珍しくないので、何とも思わなくなっちまったというのが恐ろしい。それでもちょっと東へ下っていくと、「すわの杜公園【測定高さ100cm】0.419 μSv/h」と出ている。
 霞ヶ関の作戦勝ちというところかもしれないけれど、こうした地元の動きを見ていると、これで一億総汚染されても平気で暮らしている国への基礎固めができたわけで、誠におめでたい限りである。
 「家に帰りたい!」という気持ちは何ものにも替えられないかもしれない。しかし、これはあえていうならば「自殺行為」だ。保育園まで再開するんだというのはもう痛々しくて見ていられない。
 彼らは霞ヶ関と永田町が見て見ぬふりをして死に至らしめるという、無責任行政の被害者だといって良い。原子力安全保安院長、原子力委員会長、東京電力会長がこの村にあたっての真の責任者であることをはっきりしておいた方がよい。