ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

再稼働

 昨日の参議院予算委員会で、社民党福島瑞穂の質問に答えて、枝野経済産業大臣は「あえていうなら地元は全国」という答え方をした。私が聴いていた時には彼は福島の「京都は“地元”の定義に含まれるのか、滋賀はどうだ」という聴き方に対して一つ一つを答えていくと、じゃ、どれほどの距離を持って地元じゃないのか、地元なのかという定義付けをしなくてはならなくなってしまうと思ったのか、「あえて申し上げれば全国が地元」といってしまった。私はこれは彼としては大失敗なんじゃないかと思った。「地元とは全国それに該当する」といってしまったら、これから先、再稼働を検討する時に「地元の了解」とは「全国の了解」をとらなくてはならなくなるからだ。
 今朝のテレビ、新聞の取り上げ方を見ると、枝野は原発の再稼働に対しては「反対」を掲げた、という取り上げられ方になるのではないのか。東京電力の経営権についても二分の一以上を国が把握できるべきだといったとかいわないとか。ずいぶん大きなスタンスの転向になるのではないだろうか。

 いずれにしても、福島第一原発の今の状態はもうぼろぼろになってしまった洋服の穴を片っ端から繕う作業とほぼ同じで、気が遠くなるほどの作業量でいながら、いざ持ってみたらその重みでまたぐずぐずになってしまいそうという状態。その上、四六時中放射能という猛毒を周りにぶちまけているのだから、この時期にあえて近寄っていこうとする人たちを放置している政府の気が知れない。
 人権を尊重するのであれば、自分のふるさとを捨てることにはなるけれど、みすみす黙ってみているのは問題だと思うなぁ。

こいつはだめだ

 今日になっての枝野に関する記事。

 枝野幸男経済産業相は3日の閣議後の記者会見で、2日の参院予算委員会関西電力大飯原発3,4号機(福井県おおい町)の再稼働に「現時点では反対だ」とした自身の発言について「(2日の段階では)私自身が(国の原子力安全委員会の報告書などを)全部精査しておらず、安全だと確認していない段階だった」と説明。その上で「今日は昨日の段階とは違う」と、再稼働反対発言を事実上修正した。
 そのうえで、再稼働への今後の方針については、3日夜から野田佳彦首相と自身も含む3閣僚で協議することをあげて「政府の合議で決めるものだ」と述べた。(毎日新聞 2012年4月3日 13時12分)

 自分で勝手にいっておいてそれを翻す理由としては誠にお恥ずかしい限りで、この内閣をこの時期に抱えた国民の不幸せというしかない。これを「馬鹿者内閣」と命名したい。