ほぼ足りてまだ欲 その先

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本来的にバカ

 刺身になる生魚が簡単に街のお店に行ったら買えるという環境は、考えてみると相当に素晴らしいことで、こんなことは普通の国では考えられない。なにしろ「生で魚を食う」という習慣がないんだからしょうがない話なんだけれど、冷凍技術を含む魚の流通形態というものは多分日本が飛び抜けて充実していることだろう。ほとんどの街の魚屋にしても、スーパーの魚売り場にしたって、カランコロンと下駄を突っかけてちょっといけば(今時そんなものを履いている人はいないけれど)、あっという間に刺身が買えてしまうんだもの。
 ところが肝心要の魚を海から収穫するという点になると知恵が回っていない。採るだけ採って数がなくなっても誰が何をするわけでもなければ、その海にでれでれだらだらと毒物を流し続けているにもかかわらず、それを大騒ぎするでもなく、犯人が鋭く追及されるわけでもなく、責任者が日本全国に手配されるわけでもなく、挙げ句の果てにはその収穫物をさばく場所の毒性を「人間の英知を駆使すれば大丈夫」だなんて不遜な発言をする輩すら持ち上げて見せようとする。
 この国の国民だけでなくて、人間そのものが本来的に知恵が足りていないということだ。