ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

意見広告

 今朝の毎日新聞に掲載された意見広告

この広告は、「顔も名前もわからない仲間」が見知らぬあなたにどうしても伝えたいことがあってわずかなお金を持ち寄って、出しました。どうか一人でも多くの人に伝わりますように。
 5月25日。とても悲しい出来事がありました。あるテレビタレントの母親が「生活保護を不正に受給していたのではないか?」というスキャンダルがワイドショーなどをかけめぐりました。それと相前後し、ワイドショーのみならず国会議員までが、公然と個人名をあげ攻撃をするという悲しい局面に事態は発展し、ついに、厚生労働大臣が、生活保護基準の引き下げの検討を表明するに至りました。
 はたして、こうした「個人への批判や糾弾、メディアによる吊し上げ」を生活保護制度の真摯な議論の代わりにして良いものでしょうか?
 私たちは、社会保障制度について意見を異にするもの達が集まっています。右翼もいます。左翼もいます。リバタリアンリベラリストコミュニタリアンナショナリストもいます。様々な分野では意見を異にする私たちですが、「この困難な経済状況に暮らす我々にとって『命を守る最後の防波堤』である生活保護制度を、冷静で民主的な議論ぬきに、なし崩し的に変える動きは、どうしても許すわけにはいかない!」という一点で、想いを共にしています。
 今後、私たちは、生活保護制度のみならず、日本の未来を決める決断に、いくつも直面していくでしょう。その時は、感情論や、ののしりあいではなく、「冷めた目と温かい心」で、未来を選び取っていきたいのです。
 ひょっとしたら、政治家やマスメディアの皆さんには見えていないのかもしれません。理性的に議論し選択肢を提示してくれるメディア、政治家、そして、選挙を切望する、良識ある無名の市民が、日本のあちこちにいるのです。どうか政治家やマスメディアは、市民の良識を信じて下さい。まず、市民を信じてくれなければ、市民も政治家やマスメディアを信じることが出来なくなってしまいます。
 私たちは、スキャンダルや雑多な政局報道ではなく、多様な政策論争を待ち望んでいるのです。私たちはインターネット上のtwitterFacebookなどの様々なツールを通じて、市民の良識を信じる多くの「仲間」の存在に気づき、この広告を出すことができました。今度は、皆さんの番です。小さな声、小さな一歩、小さな勇気で、皆さんがいるそれぞれの場で、「仲間」を見つけにいきましょう。私たちは日本の民主主義を信じています。

 twitter上の呼びかけで600万円を超える寄付を集めて実現した意見広告だそうだ。