ほぼ足りてまだ欲 その先

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業態の転換

 TPPに関する考え方を聞いていると「積極推進派」は今の日本の農業のあり方はもう既に消滅してもしょうがないところにたっているといわんばかりである。グローバル化の時代にあって、海外の農業国が生産しているシステムと、日本のシステムでは価格的に立ちむかうことはほとんど無理だというのは事実である。どう考えても粗放農業に近いような手のかけ方で、その足りない分をすべて薬剤に頼っているような大規模農業と、爺ちゃんとばあちゃんだけで成り立っている日本の農業ではどう見ても差が付く。
 だからといって国内での基本的農産物生産を放棄して輸入農産物に頼るという方向にシフトを切るのであれば、ひと頃あれだけ農林省までが騒いでいた食糧の自給率を無視するということになるのだけれど、それで良いと云うことなのか。
「いざという時になったら供給することができなくなるのはセキュリティー上問題」だったのではなかったのか。
 そして、推進派はその分もはや現在の農業従事者は時代の流れと割り切って業態を転換していかなくてはならない、なんぞとシレッとして主張する。
 ならば、これだけ壊滅的なダメージを受けてしまった東北地方の太平洋岸の農業、漁業従事者のために移転して定着従事することができる方法を業態の転換として斡旋するべきではないのか。
 自分の都合の良い時だけ、他人に仕事を変えろと平気でいえる神経には驚かざるをえないのだ。