ほぼ足りてまだ欲 その先

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人気商売

 つくづく人気商売っていうのは大変だなぁと思う。一体いつまで人が記憶に残しておいてくれるのだろうかという不安が常について回るのだろう。いつまでもフレッシュ感を残しておかなくちゃならない。そのためには様々な努力もする。中にはもうみんなにばれているのにカツラを常に被っている人もいるけれど、中には自立線肥大の薬を飲んで髪の毛を保っているなんて人だっている。禿げようが何をしようが、知らん顔しているわけにはいかないらしい。そりゃ大変だもの。あれは女性ホルモンらしいからそんなメリットの代わりにいくつかのデメリットだってあるだろう。
 誰かが展覧会をやるといったら花を届けるんだし、そんな時にうちのガチャガチャに咲いたような胡蝶蘭を届けるわけにはいかないから、何万円とするような胡蝶蘭を注文する。誰かの結婚披露宴にいったら、けちった祝儀を包むわけにはいかないからドンと出すでしょ?
 つまり交際費だって大変なわけで、売れなくなったら人前に出ないようになっちゃうから余計に忘れられていっちゃう。でも、一旦浴びてしまったスポットはまた当たってみたくなっちゃうものなぁ。
 そうして考えると人気商売じゃなくて良かったなぁといったら、もう既になんの商売もしちゃいないじゃないかといわれてハッとする前期高齢者だった。