ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

経営の失敗

 東芝ウェスティング・ハウスのなれの果てである「ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー(WH)」を傘下に収めたのは2006年10月である。54億ドルで株式の77%を取得した。「相場の2倍超」で入れた東芝の動きは当時話題になったそうだ。そして福島第一原発事件の後、2011年9月に株式20%(当時1250億円)を追加した。「原発ルネサンス」が叫ばれていた2005年当時アメリカ資本はこの争奪戦に参加していない。天然ガスシェールガスが取って代わると思われていたからだともいわれている。
 つまりアメリカ資本からババを抜いた、それも法外な金額と引き替えだったことは明確に経営の失敗だとしかいいようがない。その挽回を図って安倍晋三を世界にセールスに出したけれど、時代を読めていない。なんだか国家をかけて武蔵・大和を建造することに没頭し、無駄金を注ぎ込み続けた旧日本海軍の失敗と重なるような気がする。
 地デジで大いに政策の恩恵を受けたシャープの失墜と、この東芝粉飾決算に表れた失敗が日本経済の底が浅くなっていることを印象づける。