Tokyo Calling

　ずっと前にシドニーの古本屋で表紙に日の丸、憲兵という字のついた腕章を着けた帝国軍人の横に両膝を抱えた白人が映っている本を見つけた。

Tokyo Calling

　表紙には「Tokyo Calling」と書かれている。何か日本と関係があるらしいと思って入手しておいたものだ。何の気なしに開けてみると、この白人はアジア太平洋戦争中に日本の捕虜になったオーストラリア兵で、「東京ローズ」として戦後の米国で国家反逆罪に問われたアイバ・戸栗さんと一緒に、日本による連合国向けプロパガンダ放送に従事していた人であることがわかった。
今日は嵐の様な強風である。