ほぼ足りてまだ欲 その先

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邂逅

 図書館で借り出してきた鶴見和子多田富雄の往復書簡集「邂逅」は読み応えがある。多田は免疫学の研究者でありながら能に造詣が深く、数多くの新作能を手がけている。2001年に脳梗塞に倒れ、右半身麻痺、仮性球麻痺の後遺症で構音障がい、嚥下障がいとなる。鶴見和子もまた1995年脳出血に倒れ左片麻痺となる。このふたりの謙虚な自分の見つめ方と相手への尊敬の念に伴われた議論は大変に面白い。多田の臨死体験も興味深い。