先日、文化放送の週末の番組をpodcastで聴いていたら、野沢那智が出てきた。もう既に68歳だというのだ。それなのに、声は全く衰えていない。あのきゃんきゃんうるさい野沢直子のおじさんなんだというのにはびっくりした。かつてテレビの吹き替えでは「ナポレオン・ソロ」のイリヤクリヤキンの声なんてやっていたのだから、そのくらいの年齢になっていたとしても不思議はない。それにしても彼は先日どこかのテレビにも出ていたから、今一生懸命露出してなにか売り込むことがあるんだろうな。
野沢那智は劇団を主宰しているわけだけれども、練習生を鍛える上では、稽古場で叱咤激励をする。そんな時、昔ながらの現場では「そんな考えしかできないというんならやめてしまえ！」と怒鳴ったりしたものだ。しかし、今、そんなことをすると、授業料の残りを返還しろ、人前で侮辱したことに対する賠償をしろ！と告訴されちゃうというのだ。もう、成り立たなくなるんだろうか。この世界。
挙げ句の果てにどこまでもこれをやっていきたいんだ、という気持ちがないから、簡単に辞めてしまうという。一足飛びにその栄華を享受できる世界を求めていたってそんなものは転がってないんだけれど。と、自分に言い聞かせる。
