ほぼ足りてまだ欲 その先

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酒気帯び運転

 ここのところに来て酒を呑んでの運転が問題視されるようになってきた。しかし、多分喉元すぎれば熱さを忘れてしまう方に行くんだろう。都心であればまだしも、ちょっと郊外に出たら直ぐに、車がなくては暮らすことのできない社会が構築されていることはこうした事態の改善になかなか繋がらない要因でもある。そして何より酒に対して大いに寛容な社会であったことが根底に流れている。
 日本ではちょっとでも呼気の中にアルコール分が検出されたら捕まる。日本人らしい潔癖さである。豪州ではコップ一杯くらいのビールを呑んだくらいであれば容認されることになっている。これはこれで充分に豪州らしい。しかし、体の大きな白人と、元々アルコール分解酵素の少ない、その上身体の小さいアジア人も同じ法の下に置かれているのは理に合わないと思う。
 駐在員の中には平気で酒をガンガン呑んで自分の車で帰ってしまう輩が結構居た。私はそんなことをしたら何が起こるか分からないから、つまり自分に自信がないから必ずタクシーで帰っていた。しかし、中には「俺は絶対に大丈夫だ」と妙な自信を振り回して自分の車を運転してかえる奴もいた。今から考えると、彼はなんだかんだ云っても酒にだらしがなかったのだと云うことがわかる。豪州人とのビジネス・ランチだ、あるいは職場のランチ会だと云っては、昼飯時にワインを開けていた。自分一人で呑むことに罪悪感があるのか、皆にも勧める。彼は時には二本目にまで手をつけることがあった。要するに酒にだらしがないだけなのだ。それでも東京はそれを知らないから大丈夫だと思っていたらしい。私はそれでも炭酸入りのミネラル・ウォーターを飲んでいた。彼とは話が合わなかった。うざったい奴だと彼は思っていたことだろう。自分から切らないとそんな呪縛から逃れることはなかなかできないものだ。