ほぼ足りてまだ欲 その先

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小松政夫

 BS-朝日の「男たちの食宴」という番組が今年度に入ってから時間が変更になって毎週月曜 23:30〜24:00の放送となったんだそうで、昨日のゲストが小松政夫。番組のHPでは「1月29日の放送」と書いてあったので、テレビ朝日の再放送ものなのか。私は植木等の話は何回でも同じ話を聞いて爆笑をするのであるが、この小松政夫の話も昔から何度同じ話を聞いても感動してしまうのである。自分がまだ青二才だった頃には何度も同じことをやる芸人をほとんどバカにしていて、そんな理由から林家三平も、東京コミックショーも見下げ果てた奴だと思っていたんだけれども、それだったらそれで古典落語なんてものをなんであんなに憧れをもってみていたのかこれもまた整合性がつかなくて、理屈に合わない。ところが、そうさなぁ、多分40歳を過ぎたあたりから、面白いギャグや話は面白ければ面白いほど何回でも聞きたくなってくるということに気がついた。八波むとしと三木のり平の雲の上団五郎一座の「与話情浮名横櫛」の源氏店を思えばわかりやすいのだ。あれなんてビデオが残っていたらなぁと実に残念なのである。
 植木がある日運転手の小松を入口に待たせて事務所の社長(つまり渡辺晋だということか)に会いに行き、「小松を事務所の登録タレントにして貰いたい」と頼んできたという話をした時に、車を道路の傍らに停めて小松がさめざめと号泣したという話には前からもう既に2-3回は聞いているのにもかかわらず、またもらい泣きしそうになった。そして石川次郎に向かって話している小松がこの時も涙ぐみそうになるのを見てしまったのだ。
 (この話は前にも書いたけれど)昔、伊東四郎が土曜日の朝のラジオをやっていた時に小松がやっぱり出てきて話していた。かつて伊東とゴルフにいく約束をしていて伊東がゴルフ場にいても全く現れないので小松に電話をした。すると小松の弟というのが出てきて「あ、兄はもうずっと前に出ましたが」というのである。結局ハーフが終わった頃に彼は現れるのであるが、この時のことを小松が生放送のラジオでいいはじめ、「実はあの弟、というのは自分であります」というのである。ここで白状に及んだのである。この時も私は腹を抱えて笑った。
 番組のHPに石川次郎は「礼儀正しさに驚いた。いろんな世代の人に来てもらうけど、芸能界にいながらあそこまできちっと挨拶できるのは素晴らしいと思う。今の芸能界の在り方に、色々不満をもってるなって思ったね。もっとああいう人が語るべきなんだよなぁ。」と書いている。
 小松の藝をもっともっと見たい。随分歳上だと昔から思っていたんだけれど、実際には5歳しか違わない。
 「小松政夫vsコロッケ 昭和ギャグパレード」2007年5月4日-10日全席指定7,500円(税込)シアターアップル (新宿コマ劇場地下)