ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

NHK教育テレビ 介護

 「ETVワイド ともに生きる「みんなで話そう 介護のこれから」を19:00-21:00の枠で生放送。出席者:慶応義塾大学教授/金子勝, 介護福祉士/袖山卓也, 立教大学教授/服部万里子, さわやか福祉財団理事長/堀田力, 医療福祉ジャーナリスト/おちとよこ, 厚生労働省審議官/御園慎一郎
 本来はフォーマルなケア手段によってすべての介護が成り立つ社会というのが本来的な最終の姿ではないか、と私は思っている。そのためには財源が必要だ。応能負担でなくては成り立たない。それは保険制度での介護ではなくて、累進化の進んだ税負担による介護ではないかと思っている。2000年に成立した介護保険が5年後の見直しで、もっと良くなるのかと思ったら利用者も介護者もどんどん追いつめられてきている。なぁんだ、学習するのかと思ったらこの5年間で姑息なところに追い込んでしまった、という印象である。現場から人は確実に離れている。なぜか。暮らせないからである。選挙のためにつくる政策に終始しているとこういう現場をつくり出してしまう。
 服部先生のご指摘で気がついたのだけれれど、在宅介護やデイ・サービスを経営しながら、いわゆる有料老人ホームを経営するというのは大変なメリットがあるのだという。それは各利用者の個人情報がどんどん入手できるからだというのだ。様々なスタイル、形態の経営主体が参入することによって福祉の世界に選択肢が増えるのだということが2000年の福祉構造改革の時に大手を振って通っていった。利益追求集団は福祉に馴染まないと発言した時に、決まり切った選択でなくなるというのは画期的なんだという反応を得、始まってみて悪いところは訂正していけばよいのだと説得された記憶がある。今日も御園慎一郎氏は「まだ7年だ」といっていた。それではいつになったら安心できる制度になるのだろうか。それまでの間の利用者の人、介護の担い手にはなんというのか。「そりゃしょうがないね」か?
 番組の最後に服部先生が厚労省の御園氏にこういった。「とにかく、国民がわかるように説明してください」と。そうなんだ。ほぼ誰もがこのシステムによって年老いていく人生の最後を送るはずであるのにも拘わらず、その国民の多くは一体この介護システムがどうなっているのか、よく知らない。分かりにくいから聞く気にもならない。
 昨日の社会保険庁改革法案だって、よく分からないまま強行採決されてしまった。法案をダウンロードしたけれど、とても全部は読めない。