ほぼ足りてまだ欲 その先

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タールサンド

 NHK BS-1の「世界のドキュメント」の<シリーズ地球は訴える〜石油〜>はカナダ、アルバータ州を中心に算出するオイルサンド(タールサンド)を巡る先進国のエネルギー戦略を語る「カナダ・過熱する最後の石油争奪戦」を伝えていた。
 オイルサンドはアルバータ州原油埋蔵量のほとんどを占めていて、その開発中心地であるFort McMurrayは開発作業に従事する世界から集まってきている労働者でごった返している。24時間三交代勤務で動く現場は止まることがない。街は恒常的な渋滞に悩まされ、物価はとんでもないくらいに高くなった。集まってきた労働者にとっても決して暮らしやすい街ではなさそうだ。アルバータ州政府は申請してくるリース契約をどんどん前向きに承認し、開発を許している。しかし、そのほとんどは米国に向けて売却されていく。逆にカナダ東部では油を輸入しているのだ。カナダはオイルサンドを露天掘りにして自らの環境を破壊して米国にエネルギーを供給するだけでよいのか、と突きつける。
 久しぶりにオイルサンドの話題を聞いた。あれは1980年前後のことだっただろうか。内航の貨物船「親愛徳丸」に帆を装備して走らしていた頃のことで、各社がNEDO補助金を宛にしたりしてさまざまな新エネルギー利用について何らかの取り組みをしなくてはと暗中模索していた頃の話だっただろうか。しかし、それからは安定したエネルギー状況からほとんどその開発については聞いたことがなかった。しかし、最近の状況を見たら当然注目されて不思議はないだろう。