福田康夫が「現在の自公政権は私の目には順調に思えない」といった。やっぱりなんだかんだといっても支持率の低迷はボディーブローになっていたということか。「私は自分を客観的に見ることができるんですよ、あなたと違ってね」といったときになにか切れてしまうような雰囲気を感じさせた。
民主党を中心とした野党が審議引き延ばし、審議拒否をしてなんでも時間がかかったのは事実で、今度の国会でもこんなことがあってはならないのだというのでは、これから麻生だろうと誰であろうと、次の自民党総裁が就任したところで、変わりはしない。「なんでも邪魔した小沢民主党が悪い」というのでは話にならない。それならば、この際解散をして選挙に踏み切れば良いではないか。そうしたらきっとねじれはなくなるのではないだろうか。「民主党は聴く耳を持たず、国のためにどうしたら良いかと虚心坦懐に話し合える時があったら良かった」というのでは「悪いのは僕じゃない辞任」で話にも何にもならないじゃないか。太田誠一が引き金を引いたかね。質疑を含めてたった20分の会見。
追記：なるほど。波風のない盛り上がりに欠ける民主党党首選挙に対して、野田だか小池だか知らないが女性候補、麻生を含めた党総裁選挙を派手にやって、民主党に比べてはるかに民主的に党首選べができるのだというキャンペーンを張れば、これで次の衆議院議員選挙になだれこんで勝てるという読みだろう。そうなれば面倒なことになっている公明党との間の連立を切り捨てることができるわけだ。こういうシナリオを見ると結構うまい戦略かも知れない。しかし、これはただただ、これまでと変わらない選挙のための政党でしかないということではあるけれど、勝ってしまえばこちらのものという全くの旧態依然政治にしかならない。自民党はやっぱり利権のためにこの国を乗っ取るという考えしか持っていないということだ。私たちは騙されてはいけないんだけれど、この路線に見事にころっとやられてしまうような気がする。
