ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

定額給付金

 「給付金をもらうかもらわないかというのは個人の問題だけれど、金持ちが受け取るか受け取らないかというのは個人の矜持の問題だ」といっていた麻生太郎が、今度は「これはあの、なに、生活給付金、っていうようなイメージで最初スタートしたんですが、あのころと時代が大きく変わってしまった。例えば灯油が一斗缶であの当時2千何百円?しましたんで、今それは半分近くになってますんで、ずいぶん情勢が違っている、というところが1点ありますんで。ただこれは消費刺激という点に意義があるということですんで、是非みなさん方には使ってほしいなと。私自身はそう思っています。私自身がどうするのか、というのは今、まだ判断をしている段階でありませんで、私自身はそのときになって考えたいと思っています」(MSN産経ニュース2009.1.6 21:04)といっている。
 私はこの1.2万円の無差別な(といいながら住民登録していない国民には支給されない)支給については賛成ではない。あまりにも少額で意味をなさないということをこれまでいってきたけれど、気がついたのは、自分はもらうべき立場かどうかという逡巡を多くの国民に巻き起こすのではないかということでもある。
 お金は少しでもあったら誰でも欲しいだろう。そうかといって今この1.2万円をもらって私の生活に大いに役立つのか、そうでないのかというのであったら殆ど影響がない。みんながみんな直ちに消費してしまえば2兆円という金額が一気に市場に流れることになるけれど、それでは直ちに消費しない人はこの政策に反するということになりはしないか。
 将来のことを考えたら、晩年の「金さん、銀さん」ではないけれど、ひとまず老後の貯蓄に回そうと考えた人は心苦しい選択をしたことになるのだろうか。だったら一般生鮮食料品に対する消費税を止めて、ひと頃の特別料飲税の復活や、贅沢品(この定義がまた問題になるけれど)に対する消費税を高率にするという税制を検討する方が意味があるような気がする。
 かつて同級生とこの「一般生鮮食料品」の定義付けで大いに議論になったことを想い出す。しかし、臨床的なたったひとりにこれっぱかりの金を配って政権が確保できると単純に思っている政権与党はあまりにもお粗末すぎる。
 もしこれが実施されてしまうんだとしたら、「もやい」にでも寄付することを考えたい。