毎年夏になると豪州ではあちこちでブッシュファイアーが起きる。尤もこれは豪州だけの話ではなくて米国でも良く聴く話である。しかし、今年の豪州の夏はその暑さも並大抵の暑さではなくて、先日の全豪オープンテニストーナメントでもずいぶんと話題になった。
今最も大変な状況になっているのはVictoria州で、全州で26ヶ所から火の手が上がっていてそのうち12ヶ所は手がつけられない状態になっているという。何カ所かは明らかに放火だと云われるのも毎年のことだ。メルボルンから北東60kmくらいのKinglakeという街が最悪ですでに29人の死亡が確認されているという。全体では70名を遙かに超えるといわれている。（090209追記：37人を確認）
これまでの最悪のブッシュファーといえば1983年2月16日のAsh Wednesday Disasterと呼ばれるもので、それを上回る史上最悪のブッシュファイアーだと報じている。
一方、New South Wales州ではABC放送によると、Sydneyの北、West Gosfordから10kmほどのPeats Ridgeという街で発生したブッシュファイアーで、放火の容疑で31歳の男が逮捕されたという。この男は他人の家に火をつけたとされているようだけれど、そのほかにも10代の男が逮捕されたとも報じられている。全くの話、信じられないのだけれど、毎年確実にこうして逮捕者が出る。
NSW州の大きなブッシュファイアーといえば1994年にSydneyのcityから25kmほど北に行った地域で起こったものが知られている。翌年行ってみると周囲には真っ黒に焼けた木が立ち並んでいて痛々しかったことを想い出す。往々にして豪州のブッシュファイアーは野生動物に大きな影響を及ぼす。
090209 追記：
ビクトリア州警察当局は9日朝（日本時間同）、同州北部など約36か所で発生した山火事による犠牲者が128人に達したと明らかにした。（中略）9日朝現在も、約13か所で延焼が続いており、死者数は230人に上る恐れもあるという。（2009年2月9日12時26分 読売新聞）
The Queen has sent a message of condolence to the families of those who have died in the Victoria bushfires.（ABC on line 090209)
ABCのラジオでは継続してブッシュファイアに関する放送を流し続けている。
