ノルウェーのBergenをカメラは歩く。歴史のあるブリッゲンの町並みの中に入っていくとあれが奥深くて、どこまでも複雑になっているのを見て、あぁ、一度は行ってみたいもんだと思った。思うだけなら自由だものなぁ。そしてBergenは坂道だらけだということを知った。それにしてもこの番組は本当にマメに歩いている。
まだ20代だったころ、私はこのBergenからやってきた3人の客先から派遣されたスーパーバイザーと仕事で付き合った。私が生まれて初めて接したノルウェー人だった。仕事で付き合ったとはいっても、彼らも全くノルウェー人がいない街で生まれて初めての日本生活を送るのだからイチからわからないことだらけだ。車を買うにしても、休みにどこかに行くにしても知らないことだらけだから、当時の私の仕事は昼間だけ彼らに付き合っていればよいわけではなかった。これは結構辛いものがあったけれど、おかげで日本人では決してしない発想、なんてものも学んだ。私のその後の人生には大きな影響を落としているだろう。
そんなわけだから、当時からBergenに興味はあった。あったけれど、そこまで出かけていくという発想を持ちにくい時代だった。きっと今だったら新婚旅行にベルゲンにいったという日本人カップルは確実に存在するだろう。当時は、とてもそんな発想を持つ人はいなかっただろう。死ぬまでにいってみたいなぁと思ったけれど、あっちにもこっちにも行ってみたいと思うんじゃ、実現はしそうもない。
