ほぼ足りてまだ欲 その先

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安定感、システム変革

 どうやら補正予算の成立を考えると次の選挙は早くても8月じゃないのかという予測はつく。それまでの3ヶ月間、民主党にマスコミの注目を集め、変革への安定感を構築することはできるのだろうか。
 なおかつ、民主党に期待されるのは政権奪取ののち、これまでの自民・公明連立政権にいたるまでの霞ヶ関が作り出した行政システムを本当に変革することができるのかということになるのではないかと思う。
 民主党という党が成立した経緯を見ても、中にいる人たちの出身母体を見ても、バラバラだし、今回の小沢の代表退任に見るような旧態依然たる産業界との形式的には問題がなかったとしても、実質的にはベタベタの紐付き状態を平然として継続してきているような人たちもいるわけで、あっちこっちでぼろぼろと崩れてきてしまいやしないかという不安定感もある。
 これまでの自民党政権と明確に切り口を換えて、有権者の支持を明確に取り付けようとすると、これまでの自民党霞ヶ関が作り出してきたおんぶにだっこの関係を如何に造り替えることができるのか、という点にあるだろう。霞ヶ関の価値観をひっくり返すことができるのか、すなわち霞ヶ関の既得権を如何に構築し直すことができるのかということだ。天下りをズルズルべったりの状況から綺麗さっぱり掃除することができるかという点にある。ここが再構築できれば全ての点に改革ができるのだろうと云うことができる。
 根本的なことをいえば、もし民主党がこのタイミングで政権を構築できるのだとしたら霞ヶ関の各キーパーソンを本当に公僕としての働き方ができる人なのかそうでないのかを評価して首をすげ替えるようなこまめなことができれば本当の政権交代の意味があるのだろうけれど、これまでの既成の霞ヶ関のシステムの上にただ乗っかる人間が自民党から民主党に換わるだけなのだとしたら、全く何も起こらないだろう。私たちは民主党自民党の座り位置が変わるだけだろう。それではなんの意味もない。
 昨日の衆議院予算委員会で語られた補正予算に含まれている各都道府県に任せる「自殺予防プロジェクト」に百億円つけただけでどうにかなると思っている、名目だけの予算なんてものがそのまま通っていくような政治姿勢を換えることができないのだとしたら、泥沼はまだまだ続き、日本には諦め感が蔓延することになるのだろう。
 言い訳に汲々とせざるを得ないような政府ではなくて、野党から追及を受けたなら「なるほど、それはちょっと考え直してみましょう」といって再検討ができるようなキャビネットであったら面白いと思うのだけれどなぁ。