ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

山下洋輔

 こちらの方が先月最終日曜日の題名のない音楽会山下洋輔トリオをアップしてくださったので、見逃していたのだけれど、堪能。
 改めて見てみると私は彼らのあの頃の活動を文字から見ていたということになるようだ。というのは「話の特集」あるいは「面白半分」といった雑誌には彼らと彼らを取り巻くほとんどの人間が登場していたからだ。ところが新宿人間でなかった私は山下洋輔トリオを生で聴いたのはただの一回。それも1970年頃の横浜文化体育館でのスウィングジャーナルの全日本ジャズフェスティバルだと思う。その代わり、ジャックと豆の木が閉店の時のバス旅行がどうだったとか、あの頃の逸話は活字で読んでいた。
 しかし、今回の「題名のない音楽会」での彼らの演奏は、それがこんな場所だったからか、はたまた彼らが歳を取ったからなのか、あるいは私の許容範囲が広がったからなのか、世の中の状況が大きく変わったせいなのか(多分一番最後が妥当なのかもしれない)、昔ほどとんがっているように感じないのである。しかし、全冷中の頃のことを考えただけでもあの出演者の顔ぶれを考えたらろくなことが起こらなさそうには伺い知ることができたものだ。今度の日比谷野音は超満員になるんだろうなぁ。ビールを飲みながら大笑いしながら楽しんだらもういうことなさそうだものなぁ。ポスターは佐伯俊男だもんなぁ。こちらを見たらもう立ち見しかないってよ。
 いずれにしても私はこの日東京にいない。やっぱりね、私はこういう局面には必ずいないんだよ。きっと今度もまた、誰かが私に「何だ、お前いなかったの!?馬鹿だなぁ」というに違いないんだ。
 森山が元々はクラシックの打楽器奏者だったというのは私は初めて知った。