ほぼ足りてまだ欲 その先

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余計なお世話

 だいたい旅行関係のサイトで他の人が書いているのを読んでいると、どこの観光地の話題についてもそうなんだけれど、何で日本人はそうしてみんなして同じところに行くんだ、といういい方をする人がいる。たぶん私もそういっているときがあるのかもしれないのだけれど。

 英国に行ったらロンドンに行ってビッグベンを見て、(信仰なんてしていやしないけれど)セント・ポール教会に入ってバッキンガム宮殿に行って、ロンドン・アイに乗って・・・。スイスに行ったらグリンデルワルトから登山電車に乗ってユングフラウ・ヨッホに行って*1写真を撮って、フィルストのゴンドラに乗ったら連なって決まったようにストックをついて歩いていて、サン・フランシスコに行ったらアル・カトラズに船で渡って、次の日にヨセミテ行って・・・云々かんぬん。

 例えばそういうところに何度も何度も繰り返し行くことのできるような経済的、時間的余裕のある人だったら、そりゃ、もうとっくの昔にそんなところには行っていて、今更そんなところになんて行きたくないだろう。そんなところに行くんだったら、こっちの方が数段美しい、あるいは興味深いところがあるんだということがわかるだろう。

 しかしだよ、それは浅草に行って浅草寺の本堂に向かうのに仲見世を通らずに脇道をぐるっと先回りするようなことなんだよ(この方がよっぽどわかりにくいか)。混んでいて並んでいる小店はみんなくだらないものばかりで、金を出してもいいのは食い物やだけだ。なんでこんなところに集まってくるんだ、と。そんなんだったら夜の観音裏を飲み歩く方がおもしろい・・・。

 しかし、これは余計なお世話なんだよ。あんたのように何度も何度も来るんだったらもう見飽きた景色で、しかも人が集中しているところを避けてほかを見に行けばいいんだ。しかし、初めて見に行く人はやっぱり昔から何人もの人が自ずと足を向け、感動する景色を死ぬまでに一度でいいから見ておきたいのかもしれないじゃないか。

*1:あ、そういえば昨日バスに乗っていたら巣鴨あたりのアパートにユングフラウと書いてあってあっけにとられたっけ