ほぼ足りてまだ欲 その先

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高まる期待

 ドウス昌代という名前はずいぶんと変わっている。Duusと綴って米国人は多分「ドゥーズ」と発音するだろう。なぜ彼女は自ら「ドウス」と書いているのだろうか。日本人には発音しにくいだろうという読みか。
 彼女は1938年の岩見沢の生まれだとされているから、今年で71歳となるはずだ。「イサム・ノグチ—宿命の越境者」を上梓してからもうすでに10年近く経とうとしている。夫であるスタンフォード大学の史学部で名誉教授であるPeter Duusがそろそろ76歳の様で、彼が妻の著作を英文翻訳してきたのだと聞いている。こうなるとじっくり時間をかけて実に細かく資料を読み込んで書いていく彼女の新作というのはあまり望むことは難しいのだろうかと思っていた。
 ところが講談社のサイトに「書き下ろし100冊 講談社創業100周年記念出版」なんてものがあって、その100人の作家の名前の中に彼女の名前も連なっているのである。
 これまでに33人の作家の著作が刊行されていて、2008年11月からの2年間ですべてを刊行する予定なんだそうだ。つまりあと一年以内に67冊が刊行されるということになる。これは大いに期待しても良いだろう。今度はどんな日系米国人が登場するのだろうか。戦争花嫁を扱ったものだったらとても嬉しいのだけれどなぁ。彼女だったら必ず間違いのない仕事をしてくれるのに相違ないと確信する。
 ちなみに保阪正康の「明仁天皇裕仁天皇」もこの一冊だったそうだ。彼も北海道だったなぁ、八雲町。

明仁天皇と裕仁天皇

明仁天皇と裕仁天皇