ほぼ足りてまだ欲 その先

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5月5日 映画「浅草堂酔夢譚」

 今静かに進行中なのが99分ワンカット映画「浅草堂酔夢譚」という映画の制作準備。5月5日に浅草公会堂に観客を入れて、一発で99分間キャメラを廻して一本の映画を撮るという野心的な企画を立てた荻野欽士郎という若手映画監督がいる。去年の秋頃からこの話が私の周囲にわき上がってきていて、ことあるごとに彼が若い人たちを鼓舞してきた。
 どこからこういう話なったのか、私はよく知らないけれど、某所でのイベントに観客として出かけ、帰りがけに居酒屋でみんなで一杯呑みはじめたらそこで聞かされた。へぇ〜、そういえば昔はフィルムだったんだからどうしたって、廻しっぱなしにすることは出来なかったのだけれど、今やデジタルなんだから媒体さえどうにかなればず〜っと撮影することが出来るわけかぁと。問題は演じる方がその緊張感にどこまで耐えることが出来るのかという方にある。
 それよりもっと問題なのはそうして作り出した映画を誰がどう評価してくれ、見てくれるのだろうかということにある。イベントのドキュメント映画なのかと思ったらそうじゃない。そこでドラマを演じてそれを99分間キャメラを廻して撮影するというのだ。世の中には面白ものに挑戦しようとする人たちがいるもんだ。3月8日の東京新聞の夕刊に彼の記事が掲載されていたそうだけれど、東京新聞は過去記事をただでは見せてくれない。
 今朝は浅草公会堂でキャメラの動きを確認するリハが行われていた。そこで逢ったI井君に昨日はどんなバーにいったのかと話していたら、彼が著名なミュージッシャンたちはみんなあぁ見えてちゃんと節制していますよね、というのである。そうそう、役者さんたちもみんな綺麗な姿勢を保っているのはちゃんと鍛えているからだし、節制しているんだよね、といいながらも、あぁ、俺は早く死ぬなと確認したようなものだった。サフラン色のピラフにちょろっとしたものが盛ってあるワンプレートのランチを食べて別れた。