島根原子力保安検査官事務所などによると、中国電力は1月22日、中国電力の島根原発1号機の原子炉格納容器に注水する機械のモーターを交換していなかったミスを確認し、直後に同事務所へ連絡。これに対し事務所側は、1号機の保安検査まで保安院への報告を保留し、検査後の3月上旬に報告したという。
同事務所の朝倉博文所長は「中国電力から安全上の問題はないと連絡を受け、重大な事象ではないと判断した」と説明している。 （Asahi.com 2010年4月8日1時13分）
これが原子力発電設備において致命的な問題か、そうでないかというのはこの際問題ではなくて、この施設は根本的に、漏れたら人類を死滅に追い込まないとも限らない放射線を発することによって機能しているわけで、必要以上に厳格にルールを守ることが第三者に対する安心感を生むという効果をもたらすのだけれど、この場合はそのルールを国の機関が自らその職務を放棄しているということである。どんな処分をするつもりか知らないけれど、「やらなくてはならないことをやらなかった」のであるから懲戒免職に相当すると私は思う。公務員というのはそういう使命を帯びているからこそ安定した職場が確保されてきたのではないのか。社会保険事務所という職場もこうした職務放棄から国民の財産をどぶに捨ててきたのではなかったか。
