ほぼ足りてまだ欲 その先

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老齢年金話

 本当はね、今の老齢年金というのは積み立て方式の筈だったんだ。それを「そんなの払うことになるのはずっと先のことだ」と豪語した役人が財政投融資だなんだかんだといって積み立てられていたはずのものを、とんでもない箱物にどんどん遣っちまったから、結果として現役世代が引退世代の年金を負担しているような形になってしまっただけじゃないか。そうでなくてはあんなにたくさん払ってきた年金の原資が足りなくて、受給年代を引き上げようとか、受給金額を引き下げようだなんてことにはならなかった筈なんだ。
 もちろん、なんであんな物に金を遣って大丈夫なんだろう、レジャー法なんてものを作ってあっちにもこっちにもどんどん国庫からばらまいて、挙げ句の果てにみんな潰れちゃったのに、なんで大丈夫なんだろうと、ひとつひとつを疑問に思わなかったひとりひとりの国民も無責任だよ、といわれれば無責任には違いない。
 だけれども、本来的に「私たち馬鹿な国民」は、それをある人達に託して旨くやってくれるようにお願いしている、ということだ。それが政治家であり、税金を出し合って雇っている「賢い官僚」の皆さんだったのではなかったのか。それがこんなことになっても、平気の平左で莫大な退職金なるものを懐にして、自分が作った団体にでかい面をして天下り、挙げ句の果てに特別会計からの金を遣いまわすというのはやっぱり腑に落ちないのだ。
 河野太郎君が本来的に年金は税方式にするべきであるというのはわかる。私もそれが本来だと思う。だけれども、これまで積み立て方式であったものをこんなにグズグズにしてしまったひとりひとりの「賢い官僚」の責任をそのままにして、「いや、それは税方式が理想ですよ」といわれたくない。
 マスコミはどうして、あの年金をぶち壊してしまった官僚のひとりひとりを、そしてそれを黙ってみてきた連中を追求しないのか。私たちは世代間であげつらう前に犯人をキチンとこの人間だと指摘するべきだ。