ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

自然発電

 日本では大きな発電風車がぽつんぽつんとたっている程度の風力発電を見るくらいだけれど、海外にいくと、小型の風車がゴチャマンと立っているのを良く見る。そうした風景は日本ではそんな具合に建てる用地がそれほどなくて、殆ど見たことがない。サッポロ在住のお友達のお話をお伺いすると北海道の日本海沿岸にはある程度存在するらしい。
 しかし、コペンハーゲンの空港から飛び立ったり、降りていく時に飛行機の窓から見ることのできる、沖合にずらぁ〜っと並んだ発電風車とか、San FranciscoからYosemiteにがんがん走っていくと、周囲の丘の稜線にずらぁ〜っと並ぶ発電風車なんてものを目の当たりにすると、いろいろ考えているんだなぁと、私達の国のインフラがとてもパターンが限られていることに驚いたりする。
 アイスランドにいってみるとあの狭い島の中にあっちでもこっちでも蒸気が立ち上っているけれど、地熱の発電がかなり盛んだ。なにしろこの島国は人口が32万人しかいないので、日本の比較の対象にはとてもとてもならないけれど、地熱をこんなに利用することができるのだとは思わなかったので、ちょっと驚いた。しかも、ツイッターなどで明らかなように、その発電プラントを建設しているのは三菱重工が多くの実績を持っていて、彼等がメインコントラクターとなってターン・キーで受注しているのかどうかは知らないけれど、今後の拡張計画もほうぼうで持っているようであった。しかし、2年ほど前の経済危機でこれがその後どうなったかは寡聞にして知らない。あの島国では,それでなくても水量豊富な河川にも恵まれているので、発電は安価な様子で、その電力を利用してアルミ精錬もしている。何よりも羨ましかったのは噴出している温度の高い温泉をそのまま各家庭に供給して暖房、給湯に使っているというところだろうか。それでも古い家屋であると、かつての石炭暖房の名残りである煙突が残っている。
 私達の国はアイスランドに較べても,多分全く遜色がないほどの地熱が取り出されているのだろうけれど、なにしろ温泉としての利用度は彼の国に較べても問題にならないほどの利用度で、利用者の絶対数が全く話にならないくらいに多いし、従ってそれを利用している宿泊施設や温泉施設は驚くほどの数に上る。多くの温泉が国定公園内にあるからその開発は法的に難しいというけれど、そんなものは法律を改定することを考えればよいけれど、実際には温泉の利権が既に存在していて、それを地熱に振り向けるのはそれほど容易ではないのではないかという気がしないでもない。