ほぼ足りてまだ欲 その先

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リビア カダフィ

 昨日の夜遅くになって国際報道機関が先を争うように、リビアのシルトでカダフィが四男とともに捉えられ殺害されたと報じ始めた。午前0時直前にNHKも速報で報じた。その後、眠くなって寝てしまったのだけれど、眼が覚める度にNHKのラジオの政治のニュースを聞いたが2時も、3時もカダフィについては言及しなかった。(つまり正時ごとに眼が覚めていたというわけである)。
 しかし、米国の駐留軍(一体いつまで駐留するんだろうか)の放送、AFNは米国とリビアとの関係をカダフィのグリーン革命以来説明する放送をしていた。もちろん、米国とリビアの間では米国戦闘機が撃ち落とされたとか、米国資本の企業の国内活動からの追放をリビアが強行した挙げ句に米国旅客機を爆弾テロで落としたとか、米国を中心に経済封鎖をしたという激しい攻防があった。
 それにしても日本の報道機関はのんびりしているというか、世の中の大きな動きに対して、自己中心的な報じ方しかできないのは今に始まったことではないのかも知れない。
 逆に米国という国が何についても、自らの関与を強めなくてはならないという意識を持ちすぎなのではないかという気がしないでもない。日本の報道機関が自分に関係しない事項については通りいっぺんにしか触れないという自己中心であるのに対して、米国報道機関はなんでも自分が関わって行かなくてはならないという自己中心であるような。
 40数年のカダフィの施政を振り返ると王制を打破し、市民の手に権力を取り返し、人民のための革命と称して結局自分が王制を敷いたに過ぎなかったということだろうか。
 最初のうちはフェアなシステムが構築されると誰もが期待したし、彼が提唱しているといわれていた緑の革命は新たな世界を築くのではないかと思われたけれど、結果的には独裁秘密警察国家に堕した。
 石油の生産・輸出、灌漑事業等、大々的な開発が行われたのにもかかわらず、国家そのものは疲弊した。
 今回の変革を恐れを持って見詰めているのは、親交のあった北の首領様ではないだろうか。