ほぼ足りてまだ欲 その先

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大津事件

昨年10月11日朝、自宅マンション(14階建て)の最上階の通路から飛び降り、死亡した。複数の関係者によると、この直後、学校で担任教諭が生徒数人に対し、「死亡した生徒から、いじめを受けていると電話で相談があった」などと話していたという。
 読売新聞の取材に対し、市教委は「担任教諭が、生徒から相談されていたとは聞いていない。そんなことはあり得ない」としている。
 生徒の死亡直後、市教委は「学校からいじめの情報は上がっていない」としていた。しかし、10月中旬、市教委が全校生徒約860人にアンケート(約330人が回答)をしたところ、67人が、自殺した生徒が暴力行為を受けているのを見たことがあると回答していたことが新たにわかった。
 このほか、「(男子生徒が)自殺の練習をさせられていた」と4人が記名で、12人が無記名で回答。「教諭らが見て見ぬふりをしていた」「一度、先生は注意したが、その後は一緒に笑っていた」「男子生徒が自殺直前、いじめた同級生らに『死にます』とメールや電話をしていた」などの記入もあった。しかし、市教委は「自殺の練習」などについては公表せず、追加調査もしていなかった。(2012年7月7日 読売新聞)

 もうすでにネット上では3人の加害生徒の実名が暴露されてしまっており、担任教師は顔写真まで公開されてしまっている。3人の加害生徒のうちのひとりの祖父が元警察官で「いじめを把握できなかった学校の責任、被害届出を受理しなかった警察の責任を取り上げる以前に、少年の父母は、自分の子供の日常生活の状況や心の悩みに対して平素から真剣に対応したかが問題である 」とブログ(?)に書いているとまで明らかにされてしまっている。
 ネットが行き過ぎているが、教育委員会が否定し続け、警察は親が提出した被害届を3回も受理しなかったのはお粗末すぎる。
 しかし、この種の陰湿な恫喝行為は日常茶飯事化していることが伺える。「かつてはやんちゃだった」という表現を使って、子どもの頃やってはいけないことをしたことを甘んじて許してしまう世の中の風潮がこれを助長している。

 遺族が訴状で「教師が教室内や廊下で何度もいじめを見ていたが、慢然と見逃してきた」と指摘した。
 これに対し市側は5月に大津地裁に提出した答弁書で「いつ、誰が、どこでいじめを目撃したのか明らかにするように」と遺族に要求。さらに「いかなる措置を講じれば自殺を回避することができたか」と逆に説明を求めている。(京都新聞 最終更新:2012年7月7日(土)17時49分)

 これは明らかに弁護士によって作成された答弁書だろう。第三者、もしくは原告に与えるダメージを考え、時間を稼ぐ答弁書の作り方そのものだ。原告側が諦め、和解に持ち込むためのプロセスだと弁護士は考えているのだろうけれど、この場合、明らかに逆効果となっている。しかし、判事がどうそれを捉えるかはマスコミのスタンスとは異なる可能性は大きい。