ほぼ足りてまだ欲 その先

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独裁

 民主党政権がこんなにマニフェストと異なる政策実行となってしまって国民の信頼を失ってきたってことは、彼らがそうしようと思っていたけれど、官僚による政治から結局その主導権を取り返すことができなかったということだろう。ということはどういうことなのかというと、私たちが暮らしているこの日本という国を牛耳っているのは霞ヶ関の高級官僚組織だ、ということなんだろう。
 官僚組織だといっても、それぞれの官庁が融合しているのかといったら、決してそんなことがないのはいわゆる「縦割り行政」ということばそのままで、それぞれが自分たちの守備範囲という「勢力範囲」を頑なに広げんとして争っている。つまり、この国というのは高級役人のために存在しているのである。
 彼らは現役役人を辞した後もその権益から離れるつもりは全くなく、各種特殊法人を構成していつまでも国民から金を引き出し、美味しい生活を送り続ける。
 いくら政治家を追求してその力を制限するべく私たち国民が抗議行動を起こし、選挙で政治家を脅しても、高級官僚どもは「屁」でもない。政権担当与党が自民党+公明党から民主党へ大きく舵を取っても、彼らはクビになるわけではない。依然として自分たちの権益をしっかりと握り、政治家がなにか大きく舵を切ろうとしたら、それを脅して断念させる力を持ち続けている。
 人の良い日本国民はこんな実態をいくら教えられても「まさか、そんな筈はないだろう、だってあの人達は日本で最も試験のできる人たちなんだから、そんな悪いことを考えるわけがない」と言い続け、騙され続け、どんどん金をつぎ込んでいるのだ。
 東大への進学率が高い私立高校の近所に住んでいる人に聞いてみればよいのだろうけれど、彼らがどんな意識でいるのかといえばその概ねの価値観がわかるはずだ。日頃の人間的意識は日頃の生活に必ず出る。
 この国は間接民主主義というシステムでできていることになっているけれど、じつは全くそんなことはない。これは一体何といったら良いのだろうか。官僚専制政治、あるいは官僚権益優先政治だろうか。
 政治家が差し違える思いでやらなくてはこの専制政治を覆すことはできないが、政治家自身が自分の権益を官僚と山分けすることを断念しないとこれは不可能だろう。ということは自民、公明、民主、あるいはその傀儡の如き政党ではやりきれない。