自民党安倍政権は今のところ「経済再生」を旗印に経済界、つまり財界、つまり産業界、つまり金を儲ける利益追求体から歓呼の声を持って迎えられ、今発信するのはこの話題ばかりである。
福一復旧、放射能汚染解消、エネルギー改革といった方面については（何しろ話は面倒くさいしね）ほとんど発信はない。「強制的に福島県産品を扱わせる」なんて見当違いの発言くらい。
しかもマスコミも「景気復活！」の方が書いて派手だし、ワイワイ！と神輿を担ぐような扱いだ。そのうえ、外については「あいつら生意気だ、こっちだって黙っちゃいねぇぞぉ〜！あんな奴らは黙らせてやるぞぉ〜！」のシュプレヒコールで満ちている。
この機会に一気に振り子を右に持っていこうとしているのがとてもはっきり見えてきている。その方がうまくいくと思っているんだろうか。
今一番危険なのはこのチャンスにどんどん労働環境がやりたい放題にやられ放題になってしまう可能性だろう。この流れに棹を差しているマスコミといったら（マスコミとはいえないかも知れないけれど）東京新聞くらいだ。景気が上向くといって物価が上がり、消費税が上がり、労働賃金が削減されてしまうというのが自民党のやり方であることをきちんと報じる勇気を持っているのは彼らくらいしかいないのか。
