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密告制度の復活

小野市:生活保護に適正化条例案 情報提供、市民に求める /兵庫
 小野市は、生活保護児童扶養手当といった公的給付受給者の生活の自立を促すことを掲げ「市福祉給付制度適正化条例」を定める方針を決めた。地域での支援や情報提供を「市民の責務」として市民の関わりを促す仕組みをつくり、困窮状態であっても受給が漏れている「漏給」や、パチンコなどの常習化で自立が難しくなっているケースの防止、改善を図る、としている。
 条例案は4月施行を目指し、27日開会の定例市議会に提案。公的給付の適正化に関わる条例案は県内で初めて。小野市は「現在の受給者への配慮を求める意見なども含め、賛否両論になる可能性がある」としている。
 条文では、市民の責務としては情報提供を示し、不正受給の疑いのほか「パチンコ、競輪、競馬その他の遊技、遊興、賭博などに費消」し、生活に支障が出ている状況を「常習的に引き起こしていると認めるときは、速やかに市にその情報を提供する」とした。提供情報は実態調査する。学識者らによる協議会も設置し福祉制度の適正な運用も図る。市内の2011年度の生活保護受給世帯は122世帯(世帯人員156人)。不正受給は直近では2009年度の1件という。
 条例案について、厚生労働省社会保障審議会の生活保護基準部会委員を務める道中隆・関西国際大教授(社会保障論)は「適性化を検討する姿勢は評価できる」としながらも、情報提供は「漏給防止では一定の効果が期待できても、不適切な費消では、そもそも受給者か否かは個人情報に当たり情報提供が可能かどうか有効性が疑わしく、条例化の目的が問われる」と話し「現行法令の運用で家庭訪問などの体制を整えることが大切ではないか」と指摘している。【浜本年弘】〔毎日新聞 2013年02月22日 地方版播磨・姫路版〕

 
 ひとつには生活保護受給者に対する支援方法についての検討が必要だということ。つまり、例えばフード・スタンプのような支給方法への移行。
 もうひとつはギャンブルそのものについての国民的議論が必要だということ。パチンコは今や明らかに法律に違反したシステムとなっていることを自覚する必要があるということ。
 最後に、この条例では市民が互いを見張りあうというシステムの導入だということになって、戦前戦中の隣組見張りシステムと同じことになってしまうという点だ。