帯

　先日友人のところに遊びに行ったら、「オイ、これ見てみな」といってモニターで写真を見せた。着物を着ている女性の後ろ姿なんだけれど、帯を締めていない。かといって何も締めていなければ前がはだけちゃう。兵児帯みたいなものを締めている。周りの景色を見ると有楽町の駅前だ。「お婆さんなんでしょ？」と聞いたら「いやいや、これはどう考えても銀座のお姉さんなんだよ」というのだ。
　すると彼が「じゃ、これもあるんだぜ」ともう一枚見せる。そしてそれも同じような格好して歩いている後ろ姿だ。
　つまりこういうことなのだ。彼女たちは自分では帯が結べない。だから、結ばないで、その格好で美容院にいって、頭をやって貰って、そのままそこで帯を結んで貰って、そのまま出勤するってことなのだ。
　ぎょえ〜である。つまり、電車の中で眼と一緒に口を開けて睫毛をカールさせているのと一緒だってことなのだ。周りの人間は自分には関係のない人たちばかりなので、気にならないのだ。
　こんな世の中なんだもの、自民党が無茶苦茶いっていてもあの党に投票するような国民なんだからしょうがないんだよ。もう、この国は終わるな。