尾藤イサオがNHK-FMに出てきて昔と変わらない声で生歌を唄う、オヤジギャグをグワングワン飛ばす。あと2-3ヶ月で70歳だというのだ。さすがに人前に出続けている人というのは凄い。こういう人はいつまで経っても唄い声が変わらない。人前で唄わなくなってしまうと、あっという間に衰える。
その尾藤イサオが自分は御徒町の生まれだといい、下町だといい、銭湯だとか、浪花節だとかいうんだけれど、そもそも御徒町あたりを下町というのか、という話もあるけれど、あの当時はもう日本全国全部そうだったのだよ。
私が生まれた横浜の私鉄沿線だって、近所の商店街には駄菓子屋があって、奥には鉄板があって、十円握りしめてお好み焼きだというけれど、殆ど具なんて入っていなくて、もんじゃとほぼ同じものを喰い、真っ赤な寒天みたいなものが入っている試験管を買って竹籤でそれをしゃぶっていたんだよ。娯楽なんてラジオしきゃなくて、広沢虎造を聞くしきゃなかったんだよ。
あれはあの当時の文化なのだね。僕らの共通項。