ほぼ足りてまだ欲 その先

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武器

 満州にいた人が書いているのを読んでいたら、太平洋戦争が始まると、訓練を積んだ満州(中国東北部)の現役兵の大部分が南方へ派遣されてしまったので、軍隊が存在するように見せかける必要があったのか穴埋め要員として、敗戦の一ヶ月前に「根こそぎ動員」ということになったそうだ。
 いわゆる甲種合格でなかったその人にまで赤紙が来たのが1945年の7月だというのだから、もはやソ連はヤルタの密約に則って対日参戦の準備をしていた頃だ。
 その方が仰るには、連隊に入って驚いたのは素人集団だったのに、訓練が全くなかった上に、軍服は新品があったのに、兵器がまったく何もなかったのだそうで、あったのは門番の衛兵が持っている三八式歩兵銃が五挺だけだったという。
 こんな状況もこうした人たちが書き残してくれないと私たちには理解できない。しかし、そうして書き残してくれても修正主義の人たちはこれだって裏付けがないというのだろう。