ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

無理もない

 日本人は結局民主主義という国家のあり方を全く理解できていないし、実際は入手しているにもかかわらず、その重要性について理解ができていない。
 それは無理もない話で、知らないうちにそんなシステムの国家となっているんだけれど、そういうシステムを苦労して手に入れたわけではなくて、そんなことに気を配るような余裕もなにもないうちにふと気がついたらそうなっていたのだから、無理もない。
 江戸徳川幕府が外圧に屈して崩壊した時に、その外圧が後押しをして明治革命が起きた。あくまでも外圧が主導した。だから、一気に西欧化の波が押し寄せてきたけれど、それは西欧の物まねでしかなかった。なぜ徳川幕府は264年も続いたのか。階級社会で、徳川一家による圧政であったと思えるのに、なんでこれほど長い期間にわたって大きな変化が起きずに継続されていたのか、不思議に思える。鎖国をしていて外の情報が入ってこなかったから、民衆はこれ以外に良い方法があるとは思っていなかったから、なんの疑いも持たなかったからなのか。だとしたら、北朝鮮だって、あれほどの脱北者が出るのはどうしてなんだろう。つまり今の北朝鮮よりも管理が上手くいっていたのかも知れない。
 1920年代の後半から日本は西欧からの干渉を拒絶して独自路線を取り、アジアの国々を我が物顔に荒らしまくった。その結果として300万人を失い、独自システム、他国を侵犯して万歳するシステムを失い、気がついたら間接民主主義政治体制になっていた。
 いずれも気がついたらなっていたのであって、自ら切り開いて、あぁ、これが良いんだ!と気がついてそのシステムを取り入れたわけではない。だから、なんでこのシステムが良いのかがわからない。何よりもそのシステムはどうすると良く機能するのかについても気がついていない。優れたリーダーというものはどうするとこのシステムの機能が発揮できるのかを知らしめる。
 しかし、偽物のリーダーはいかにしたらこのシステムを逆手にとって金儲けができるかを手にしてそれを実行する。
 アフリカのリビアという、今はほとんど国家の体をなしていない国ではかつてそうした偽物リーダーによって蹂躙されていた。カダフィ大佐が主張していたのは「緑の革命」という外から搾取されない、多くの国民が等しく富を配分される国家だったけれど、実際はそのほとんどを一族郎党で独り占めし、他の国民にそれを気づかれないように洗脳することだった。
 乱暴な表現をすると、アフリカや南米ではこの種の偽リーダーが発生しやすい。情報がコントロールしやすかったからだ。
 ところが私が住んでいるこの国もそういう点では負けていない。