ほぼ足りてまだ欲 その先

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神社

 日本には仏教のお寺さん、神道の神社があって、どこに行ってもチョロチョロと水が出ているところがあって、そこでお参りする前に手を清め、口を清める。そんなのをどんなところで知ったのか、もう覚えてはいないけれど、なんとなく、それは知っていた。
 お寺では柏手を打ってはならないけれど、神社では大きく響かせて叩いて良いと知っていた。しかし、神社で、二例二拍手一礼なんだと知ったのは多分40代の後半になってからだったような気がする。なにしろ神社なんかに縁がなかったから。うちに神棚もないし、神社というのは境内で遊ぶところで、祭や縁日に夜店が出るところだと認識していた。
 しかし、今の時代は、もう若い、特に女性達が、こうした手順を良く知っていて、実に格好良く手を打って、お参りされております。「こんなことも知らないのか!?」と甚だ得意満面だったりする。
 神社の本殿に向かってカメラをかまえていたら、女性が近づいてきて「やめて下さい」と云われたことがある。何をやめて下さいなのかがわからなくて、立ち往生した。彼女はそのまま去って行ったから、なにも未だにわからない。
 うちの親父は死ぬ10年ほど前から、いったい何事かと思うほど、急に神道に邁進してしまって、実家には神棚をしつらえ、栢原大神宮とかいうところに寄進をしたりしていたらしい。一体どうしたのだろうか。なにも聞いていない。
 然るに、自分は神道でも、仏教徒でもないので、お参りをしない。すると、日本人はみんなそうするものだと思っている人が普通にいることに気がつく。
 黙ってみていると、近頃はお参りをするのに行列を作るのが当たり前になっている。ある日これに気がついて、びっくりした。なにしろ昔はみんながてんで勝手に、賽銭を投げ込んで、その場で手を合わせていたのだから。明治神宮なんて、正月にはぽんぽん投げていた記憶がある。みんな行儀が良くなったのねん。