大変久しぶりですが、自分のメモとして、国会議事録から下記をコピーしておきます。2018年5月15日参議院内閣委員会での日本共産党・田村智子による質問への菅義偉の答弁です。意図的に質問の意図となんの関係もない発言をして時間を食いつぶそうとする安倍晋三内閣特有の国会答弁となっています。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
先週10日、柳瀬元総理秘書官への参考人質疑で、柳瀬氏は、2015年2月から6月にかけて官邸で加計学園と三回面談したことを認めました。愛媛県の職員、今治市の職員がその場にいたことも否定できませんでした。この面談を記録した愛媛県文書が明らかになったのは4月10日のことです。
4月17日の内閣委員会で私は菅官房長官に、愛媛県文書に書かれているこの2015年4月2日の面談について柳瀬氏に聞き取りをするべきではないかと繰り返し質問いたしました。官房長官の答弁は、昨年夏、閉会中の審査において既に答弁していると、そして愛媛県が作成した文書についてもマスコミに対して文書でコメントを出していると、だから柳瀬氏に事情を聞く必要もない、この態度に終始をしたわけです。ところが、参考人質疑での柳瀬氏の答弁は、マスコミへのあのコメントで済ませられるようなものでは全くなかったわけですよ。極めて重大な内容でした。
官房長官、柳瀬氏に対して何も聞かず調べもしない、この対応には猛省が求められると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) そもそも、この柳瀬秘書官の面会については、自身の記憶に基づくものであり、本人以外は説明することはできないものであるというふうに思います。その柳瀬秘書官は、今御指摘がありました4月2日、そして先日の国会で答弁を行っています。
私自身が当時申し上げたのは、既に文書で明確にコメントを出していたことから、政府としてこれに尽きるという、こういうことを愛媛県の文書について申し上げました。
先日の参考人の質疑では、柳瀬元秘書官は、質問に一つ一つまた答えた結果、全体像が見えず、議論が混乱してしまったことを深くおわび申し上げると述べております。
また、昨年の夏の国会答弁がきっかけで議論が混乱した以上、本人が国会の場で記憶の限りを明らかにすることが何よりも重要なことであると考えます。秘書官は、参考人質疑の中で、国会の様々な御質問に対し知っていることを記憶の限り明らかにしようと、そういう中で一つ一つ誠実に答えたということを言われています。そう思います。
○田村智子君 それは、私たち野党が本当に頑張って実現した国会の参考人質疑で明らかになったことなんですよ。
私が聞いているのは、官邸は何もやらなかった、愛媛県の文書で一応内閣府は調べましたよ、文科省も農水省も一応調べましたよ、官邸は何もやらなかったんですよ、秘書官が動いたことなのに。このことについて猛省が求められているんじゃないですかと聞いているんです。
○国務大臣(菅義偉君) その文書については、官邸でそれぞれの省庁に指示をして探索をさせたということであります。
○田村智子君 済みません。今、何の文書のことですか。柳瀬氏のコメントの、あの記憶の限りないという、あれだけ、あれを官邸が指示して出させたという意味ですか。何のことを言っているんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 各省庁に対してです。その文書を探すようにということを官邸が指示をしたということです。
○田村智子君 違うんですよ。各省庁は官邸で働いていた職員に対しては調べられないと言ったんですもの。だから、私たち野党の合同レクやったって、その柳瀬氏に対して誰も聞き取りをやってくれなかった。渦中の人物は柳瀬氏だったんだから、それが聞けるのは官邸しかなかったんですよ。それをやらなかった。そのことについて猛省を求めているんです。
○国務大臣(菅義偉君) ですから、官邸としては、それぞれの関係省庁に対して、その文書があったかどうかということを探すようにこれ指示したということです。
そしてまた、柳瀬秘書官の面会について今申し上げましたけれども、自身の記憶に基づくものでありまして、本人以外には説明することができない部分だったんじゃないでしょうか。
○田村智子君 もう官邸崩壊じゃないですか、それ。だって、秘書官が官邸でやったことが問われたんですよ。それが加計ありきだったんじゃないのかと。獣医学部新設特出しで動いて、各省庁に総理が動いているよとにおわせるような、そういう影響を与えたんじゃないかという重大な問題なわけですよ。
秘書官がやったことについて、官邸は何も、何もですね、これだけ問題視されているのに調査しなくていいということなんですか、官房長官。
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど来私申し上げておりますけど、愛知県が作成をしたこの文書に関しても……(発言する者あり)大変失礼しました、愛媛県が作成したこの文書につきましても、政府として徹底してそこは指示をさせたということで、そこは官邸がしたということであります。
○田村智子君 もう驚くべき無責任ですよ。
10日の参考人での柳瀬氏の答弁も、中村愛媛県知事とは食い違っているんですよ。というか、中村県知事は怒っていますよね。県の職員や今治の職員がバックヤードにいたと、職員に対して失礼だと、センターテーブルで獣医学部新設の構想を説明した、説明の際に用いた文書や面会の日付が入った柳瀬氏の名刺の写真も示して反論しているわけですよ。どっちに信憑性があるかということは、国民的には私、明らかだというふうに思いますよ。
柳瀬氏は、昨年7月、自分の答弁で、愛媛県や今治市の職員との面会を記憶の限りない、繰り返したと。この答弁と整合性を取るために、今度は加計学園と会ったことは認めたけれども、やはり愛媛県や今治市の職員はいたかどうか分からないと。こんな答弁がどうして信用できるかなんですよ。実際に、八割近い方々が共同通信の調査でも柳瀬氏の答弁信頼できないと、信用できないと、こう答えているわけです。官邸が行った仕事ですよ、秘書官が行った仕事ですよ。そのことに対してこれだけ国民が不信の目を向けているわけですよ。
今度こそ、私はちゃんと柳瀬氏に対して、菅官房長官、責任持って聞き取りや調査やるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 柳瀬秘書官は、さきの参考人質疑において、知っていることを記憶の限り明らかにするということで、一つ一つ丁寧に答えたということを述べております。
○田村智子君 今日、ほかにも質問したいことありますから、ここでもう官房長官に質問終わりますけれども、もう何といいましょうか、真相究明を一番妨害しているのは官邸ですよ。そうでしょう。総理秘書官には誰も聞けないんですよ、そこでやったことは。内閣府聞けないでしょう、柳瀬さん、何やったのかって聞けるわけないんですよ。あなたが聞かなかったら誰も聞けないんですよ。それぐらい無責任な対応をしている。もう本当に早く退陣してほしいなということを表明して、ここで菅官房長官には御退席いただいて結構です。
○委員長(柘植芳文君) 菅内閣官房長官は御退席いただいて結構でございます。
おとぼけ野郎はやめさせろ。