ほぼ足りてまだ欲 その先

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円谷幸吉

 
 円谷幸吉の故郷、須賀川市ではことしの3月27日に松明リレーが通った。

 沿道には円谷選手の大学時代の同期であり、君原健二さんの友人でもある高松常太郎さん(83)=大宮=、神立修司さん(78)=横浜=らも駆けつけ、横断幕でエールを送った。「感動で胸がいっぱい。円谷君に、『聖火リレーやっているよ』と心の中で伝えた」と話す。

 神立修司さんはこの本の中にしょっちゅう登場する、円谷幸吉中央大学産業経済学科13組の親友である。

 自衛隊体育学校の当時の校長、吉池重朝が、権力を振るって自己満足のために、円谷幸吉の人生を踏みにじったといっても良いのだろう。円谷の理解者であったコーチを遠ざけ、なにも知らない人間をコーチとし、婚約者を脅して円谷から遠ざけ、故障を抱えた円谷にプレッシャーをかけ続けた男として、報告されている。
 同じ自衛隊所属で、東京オリンピック重量挙げで金メダルを取った三宅と共に円谷は何度か皇居に呼ばれたことがあるという。吉池は婚約者と家族に「既に彼はロイヤルファミリーの一員である、そういう男と家族になる覚悟はあるのか」とまでいって、婚約者家族は尻込みをしたというのだ。

 大量の手紙やハガキを知人、家族、尊敬する上司に送った円谷のマメさがなかったら、この本は無論書かれていないだろう。

 忘れていたのか、知らなかったのか、自分でわからないけれど、80mハードルの依田郁子も45歳で後に自死している。

  • 追記

 柔道の猪熊功も後年、バブル崩壊後、会社倒産の憂き目に遭い、自死したと報じられている。