ようやく地元の図書館がどういう方向を向いているのかがやや分かり掛けてきました。とはいえ、ここに住んで一体何年経ったンだってんですが、もう45年を突破してしまっているんですねぇ。それでようやくかよ、というわけです。
それに気がついたのは、なにかというとこれでございます。
ご存知小林信彦の本です。ついこの前の出版です。今年の5月20日刊行です。ここの図書館にとっては、ついこの前のことで、普通だったらまだまだ配架なんかされてないだろうとでもいう様なタイミングです。しかもです!しかも、二冊も蔵書がされていて、そのうちの一冊においては「郷土」コーナーに禁帯分類されております。つまり、永久保存するつもりですよ。この辺の分野については実に精力的な活躍ぶりでございます。それに引き換え、社会科学系については実に惨憺たる有様でございます。私はそのほとんどを隣の区の図書館に依存しております。
実は、この傾向は新刊本を扱っている書店でも同じです。というか、新刊本を扱っている書店というのは非常に数が限られています。正確にいうと、この界隈には二軒しかありません。ほとんど雑誌を扱っているという程度の書店は数店未だに残っている様に見えないことはありません。二軒ある新刊本書店は両方ともチェーン店ですが、一軒はもうほとんど地元関連もの及び雑誌と漫画になってしまいました。
つまり、この地域は書物ということについてはどんなマーケッティングをやっても、ここではこんな分野しか売れない、ニーズがないという結論なのでしょう。ということは極論をすると、その分野の研究者や学者はこの地域からは育たないということに・・・う〜ム、それはあまりにも極論かも知れませんが。
実は古本屋ももうほとんど死にそうです。一番近いところにある古本屋は、もはや在庫がほとんど動かない。新たな本も増えない代わりに、いつまでもある。一番新しくやってきた古本屋は、耽美な世界に埋没しております。それはそれでニーズがあるものと思います。私は足を踏み入れたことが全くありません。宇野亜喜良のイラストを「話の特集」で見ていただけです。
西隣の区の図書館が利用のしがいがあります。