ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

掲載拒否

 朝日新聞の傍若無人振りが随分と論議されている中、実は日本の新聞はこんなにやってきたということを書いている方がおられて、それがこちら。→http://lite-ra.com/2014/09/post-437_2.html

  • 読売は2000年、突如、「週刊現代」の広告掲載拒否を発表し、それから数年にわたって一切の広告を拒否。この時期、「週刊現代」は読売の首領・渡辺恒雄会長批判や巨人軍選手と暴力団との関係を連続して報じており、それに対して怒った渡辺会長がツルの一言で「現代」の広告掲載を止めてしまった
  • 日経新聞も2003年、「週刊現代」が「日経新聞『社長解任』クーデター証拠文書を公開!」と報じた際に、広告でその見出しを真っ黒に塗りつぶさせたし、2012年には日経の社長と美人デスクの親密な関係を報じた「週刊文春」の広告を拒否して大きな問題に。日経の場合は自社への批判だけでなく、トヨタを批判した単行本『トヨタの闇』(渡邉正裕林克明/ビジネス社)の書籍広告を拒否
  • 週刊文春は「噂の真相」の広告も最期には拒否。

他社に対しては「社会の公器であることを忘れたのか」「表現の自由を踏みにじるのか」と責め立てるマスコミだが、自社のことになると態度を豹変。
「朝日の歴史捏造体質が引き起こした広告掲載拒否」などという保守派の煽りが筋違いである事だけはたしか。(田部祥太)

舐めてる

 例の価格ドットコムがやっている旅のサイト、4travelでいくつか知らないが、「女一人旅です。NYでブルーノートビレッジバンガードなどのライブを観たいと思っております。ほとんどが23時〜0時すぎに終るのですが、治安は大丈夫でしょうか?地下鉄内も危ないと友人から聞いて、びくびくしています」大丈夫だろうかと聞いた人がいる。この質問に対する一発目の回答が「リスクは自分持ちです。ここで聞いても、屁のつっぱりにもなりません。外国をなめてはいませんか。」というものだったので大笑いをしてしまった。
 質問者はどうやら4travelにはこの質問のために登録したようで、ご自分の頁を見るとプロフィールも何も何もアップせずに質問だけを投げかけた。「屁の突っ張り」という言葉自体を多分彼女は聴いたこともなくて、目を白黒させているのではないかと想像する。「外国を舐めている」かどうかはわからないけれど、昔だったら人さらいにさらわれても、まぁ、このサイトで文句はいえないだろうけれど、そのどきどきが旅だね。
 しかし、ネットでこんな質問ができるのだから、ちょっと「ニューヨーク、ハーレム、夜中、女一人」なんてので検索したらガンガン出てきそうだけれどなぁ。
 ジャズのライブ・スポットだけでなくて、クラッシックのコンサート、オペラ、バレエ、芝居、ミュージカルといった類いもそうなのだけれど、始まるのもそんなに早くない上に終わるのは充分に夜中だ。それでも地下鉄で帰る人はたくさんいる。その目的で行く時はできるだけ行く目的地に近いところに泊まりたい。慣れてきたら、ちょっと離れたところで安いところを探すという行き方が理想だけれど、なかなかそうも行かない。
 そこが目の付け所で、夜のハーレムにはミッド・タウンのホテルから送り迎えをしてくれる日本人もいる。
 45年前のサンフランシスコでは夜中、午前0時過ぎから始まる演奏があって、それをBreakfast Showと称し、アルコールは発注できず、珈琲とサンドイッチを頼むというラウンドがあった。「Good Morning!」からステージが始まったものだった。条例で午前0時以降は酒の提供を禁じられていた。今がどうかは知らない。

例外じゃなかった

 昨日の夜テレビを見ていたら65歳以上の7人に一人は認知症を患っていると報じていた。どこかで徘徊していたお爺さんが電車にはねられ、鉄道会社が損害賠償を訴え、結局400万円弱を払えという判決が下ったというニュースも記憶に新しい。つまり、認知症の爺婆をその辺にうろうろさせておくな、というのが裁判所の判断である。これは実はとても恐ろしいことをいっている。
 今でこそ7人に一人かもしれないが、この確率が高まらないという保証はないし、なにしろわれわれの世代は絶対数が多い。先行する世代と同じ率で発症したとしたって、俄然数は多い。そうかといって今の政府の日々の関心から見たらそれに併せて特別養護老人ホームが増えるとはとても思えない。そのための備えとして何が聞こえてきているかといったら、かつて個室を基本とすると理想を語っていたものが、とにかく相部屋でも数をこなす、に後退してきた。そのうち、介護に携わる人間の数もどんどんハードルを下げる結果となるだろう。
 そうなると特養の中も拘束やむなしに大後退してしまい、それでも入れた人はまだましで、そうでない連中は有料老人ホームに入ってないがしろにされるしかないだろう。なにしろ子どもたちが介護に専念したら、自分たちが暮らせなくなってしまうわけだし、それでなくたって、多くの場合、労働環境はわれわれが現役だった時に比べたらもう悲しくなるくらいお粗末だ。
 問題はどこの施設でも介護を受けることのできない高齢者、しかも認知を病んでいる人たちの老老介護である。
 テレビに出てきたご夫妻は旦那89歳、奥さん86歳だが、この奥さんはすでに認知で、一人で食事をしながら独り言を延々と喋っている。しかし、身体は旦那に比べようがないくらいしっかりしている。寝る時も布団の中で延々と独り言を喋っている。旦那が「何を喋っているんだ」と聞くと「え、喋ってなんていないよ」と答える。
 うちのおふくろも最後の頃はほとんど四六時中一人で喋っていた。彼女の話には悪者お婆さんと、それを諫めるお婆さんが出てきた。
「もういったい何時になったらご飯を出してくれるんですかねぇ」(実際は食べたばかり)
「でも、今なんかやっているみたいですよ、そろそろなんじゃないですか」
 こんな具合で、起きている時にはずっと続いていた。残念ながら身体の方が弱ってきてしまっていたから歩いて出て行くことはなかった。
 これをみたら、自分たちはいったいどのような状況で最期の時を迎えることになるのだろうと、考えざるをえない。
 何をきっかけにがたがたと驚くような状況に陥ってしまわないとは限らないのがこの世の中なんだといくら口を酸っぱくしていっても、今現在有利な立場に立っている人たちは、自分がそんな状況に苦しむことにならないという保証はない、といってもその気にはならないから、いつまでもこの部分には根本的な検討がなされない。彼らは手立て(いわゆるコネ)を使って、あるいは金を遣って有利な老後を送ることができると思っている。だから、そんな面倒なところに手をつけようとは思ってもいない。
 つまり、やっぱりここでも想像力というものが機能しないのだ。
 老人が自ら人生を絶とうと思うような世の中では、若者だって暮らしにくいのに決まっている。

悪口

 いわゆる愛国者の皆さんが朝日新聞を評して曰く、自国の悪口を書いて何が面白いんだってのがありますね。
 ヨイショ新聞ばっかりになって何が起きるのか、全く想像力がないっつう言い方ができるのではないかということでありますが、ま、そんな具合に育ってきてしまったということで、はなはだ残念な結果でございますな。
 んったく、朝日の馬鹿野郎と来た日にゃ、わざわざすっぱ抜いていながら、敵にオウンゴールを与え、どうせオウンゴールを入れられちゃうんだったら、政府が発表した吉田元所長の調書には肝心なところが入っちゃいねぇじゃねぇかとでもいうような最後っ屁に近いものでもかましゃ良いのに、意気地がないったらありゃしない。それにしてもいい歳からげた爺さん連中までが在特会の主張そのものなんだから、全く涙ちょちょ切れる今日この頃でございます。
 このデンで参りますと、例えば福島第一原発の三号炉でがれき撤去をやった時に放射性汚染物質が拡散して、南相馬の水田の稲から汚染の影響が出たがそれは、東電も国も一般にその旨を公開しなかったためで、知らされなかった現場の農民はその理由がどうしてもわからずに悩んだにもかかわらず、彼らがそれを知ったのは某新聞によるスクープだった、というような状況があった時に、これを「自国の悪口である」という理由によってそのスクープを果たした新聞をこき下ろすのだろうか・・・というような比較を持って語られなくてはならないだろうというようなことを理解したりはしないのでございましょうねぇ。(うわっ!文章が長くて実にわかりにくうござる。)

2014年09月13日のツイート