ほぼ足りてまだ欲 その先

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文学とは

読書散歩さんのブログでは日本近代文学館主催、第42回夏の文学教室「愛をめぐる物語」の模様が書かれていて、荒川洋治氏のお話としてこんなことが書かれていた。

日本人の大人の約半数が、一月に一冊の本も読まないという調査結果があるという。氏は、「文学への愛情は、人間に対する愛情だ」といい、文学とは、明日にすぐ役に立つものでなくても、素晴らしい小説を読み、体の中に蓄積されて自分の血となり肉となったものは、その人の見方を整えたり、心を潤したりすると話した。そして、文学は実学から遠いといわれるが、文学こそが実学であり、文学から遠ざかることによって、想像力を無くし、人間性が失われ、短気になり、すぐに人を殺してしまう、と話した。

 わたくしは想像力というものは創造力に通ずると思っている。だから、その先を慮る事ができない人が個々にタイプの異なる人ひとりひとりに対応していく事はほぼ難しい。そりゃもちろん偶然うまくいくという事はあったとしても。初めて会う人にはここまで説明しないとわかってもらえないだろうという点を想像する事のできる力は、普通は家族の中で、それぞれがどのように対応していけばよいのかを練習する事で研かれる。しかし、今はそれすらも実現されない。だから対応力ができない。
 良い文学を読むべきなんだろうなぁ。でも今は自分の興味のある本だけでも精一杯だ。世の中そんなに時間がころがっているわけではないんだと自分にいいきかせるんだけれどなぁ・・・。