ほぼ足りてまだ欲 その先

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不正受給

もうひとつニュースで報じられた不正受給に関連した記事を捜すと下記が見つかる。

介護不正、文京区を処分へ 比女性不正雇用で事業指定取り消し 都が4特養の譲渡指導 (2007年6月7日 読売新聞)
 東京都文京区立の特別養護老人ホーム「くすのきの郷(さと)」が観光ビザで来日したフィリピン人女性を働かせ、介護保険法の人員基準を満たしているように見せかけていた問題で、都は今月中にも、同区に対して介護事業所の指定取り消し処分を下すことを決めた。
 欠員による介護報酬の減額を免れ、計約4000万円を不正請求したなどと認定した。特養ホームが介護事業所の指定取り消し処分を受けるのは全国初で、自治体が処分対象となるのも極めて異例。
 同施設は社会福祉法人「同胞互助会」(昭島市)が、区の委託を受けた指定管理者として運営していたが、介護保険法では開設者の区が処分対象となる。処分を受けると、区は同施設を含め計4か所の特養ホームの運営ができなくなるため、都は、別の社会福祉法人へ事業譲渡するよう指導する。
 調べによると、同施設は2002年4月〜今年2月、調布市NPO法人から派遣されたフィリピン人女性を夜勤に就け、介護報酬を不正請求。都の調査には、フィリピン人女性を架空の日本人名に書き換えた書類を作成し、虚偽の報告をした。

なんと区立の4施設全てが特養として運営が出来ない。

区は四施設について、民間への引き継ぎを検討。土地と建物は譲渡か貸与の形となる。区高齢者福祉課は「入所者の生活の安定を第一に考え、最悪の事態を想定して検討している」としている。(東京新聞2007年6月7日 夕刊)

その四施設とは:
文京区立特別養護老人ホーム大塚みどりの郷、文京区立特別養護老人ホームくすのきの郷、文京区立特別養護老人ホーム白山の郷、文京区立特別養護老人ホーム千駄木の郷の四ヶ所。
高齢者介護分野の専門紙にはこんな記事も掲載されている。

充実ケアに同情の声も シルバー新報[2007/05/11]

  • 文京区立特養「くすのきの郷」不正請求問題
  • 背景に介護の人材不足

介護保険法の人員基準では、同施設では5人の夜勤者が必要だったが、制度開始当初は当面4人体制とし、基準未満の場合の3%の減算報酬を請求していた。しかし、2002年2月に都から5人体制を実施するよう指導が入ったため、受け入れを始めたところだったフィリピン人ボランティアを夜勤職員として常時1-2人組み入れ、5人の基準を満たしているとして介護報酬を請求した。
 「すぐにおむつにする他の施設のケアに納得できずに義母をここに移したが、本当に親身に世話をしてもらった。立派な介護をしている施設ということを知らしめるべきだ」「ボランティアのフィリピンの方も喜んで働いていた」
 今月六日夜、「くすのきの郷」に集まった入所者の家族や遺族約45人に、施設職員が事件の経緯を話し謝罪し、背景になった厳しい勤務状況について説明し終わると、施設に同情的な声や介護職不足の現状について意見が相次ぎ、家族会が意見をまとめ、監査をした都に提出することを決めた。
 「利用者が起きて活動する日中のケアの充実にこだわってきた」とある職員。新人教育のために、ベテラン、若手の常勤職員が同じ日勤帯に入るようにし、夜勤はパートを中心にまかなう体制を目指してきた。(以下略)