こちらの方のブログで知ったのだけれど、車から呼びかけて「これあげるよ」から始まる「時計詐欺」が存在するそうである。
実はこれと全く同じ状況に出会ったことがある。あれは昨年のことだったと思うのだけれど、東京駅の八重洲口で電車を降りて、東京駅のステーションホテルが閉まるというので外観の写真を撮りに行った。で、はとバスの乗り場の辺りを有楽町方向に歩き、東京フォーラムに渡る信号を待っていたらそこに後ろから来たワゴン車から、歳の頃なら40代後半、いろんなことをやってきたんだよなぁという生活感を滲ませる見るからに胡散臭い助手席に乗った男が、声をかける。道が分からなくて聞こうとするのかと思って振り返ったら、それにしては座席にふんぞり返って左手になんかの箱を掌に載せている。その態度を見てすっかり対応する気のなくなった私が元の位置に戻ろうとすると「上げるよぉ〜!」と叫ぶのだ。そんなの怪しさの極地ではないか。そのまま背中を向けて京橋方向に曲がった。
いろいろな詐欺があるものだ。しかし、それでどうにかなっちゃうんだからいよいよ日本も戦後のどさくさに戻りつつある。いかにもアジアらしくて良いかもな。嘘だけれど。そのうちあの懐かしい「工場が火事になっちゃって、貰えたのはこれだけなんです・・」「にいちゃん、そりゃ可哀想だなぁ・・」も見てみたい。