ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

痛くも痒くもない

 先週金曜日(10月9日)の東京都知事の定例記者会見で150億円の招致費用について「福祉とか教育には充分やっているから、オリンピックだとかインフルエンザ、異常気象、地震といった行政の枠を外れたものに対する準備金は、私が就任してからの12年間に、それまで200億円しかなかったものをこれだけ合理化して1兆円を超えるところにまで増やしたところから使ったわけで、これで東京の財政は痛くもかゆくもない」と言明。
 「これで日本からオリンピックに名乗りを上げるところはなくなるよ!スポーツは廃れるよ、良いのかね、それで!」という。
 広島・長崎が意欲を見せたことをどう思うのだろうか。
 ブラジルについて言及したことについては「抗議されるも何も私はあれが悪いといってはいない、日本がそういう総合的な動きができなかっただけのことだ。本当のことをいったに過ぎないのだから問題になるのがおかしい。
 外務省がアフリカ各国に対してODAを提供しているけれど、これはこれ、あれはあれという縦割り行政で、総合的に戦うことができなかったが残念だ。しかし、良い経験をしたということだ」と突き放す。財政再建の余剰の部分で良い夢を見たということだという説明である。
 猪谷千春委員のIOCに対しての謝罪について「知らないね、僕は。頼んだことはない。謝罪するといったって、僕は事実をいっただけに過ぎない。ブラジルの総力戦が効果があったということをいっているに過ぎない!」
 猪谷千春JOCのポジションを考えたのかも知れないけれど、この男にはその辺のことは頭の片隅にもない。この男の話を聞いているとJOCの現メンバーでプロモーションをやっていくのであれば何回出ても勝てない、そういうことのできる人間を突っ込まなくてはだめだと聞こえる。しかし、「そういうこと」というのが何を意味するというのか。トータルして考察すると、オリンピックを誘致するためにはアフリカやアジアの各国に対する支援もそれを代償として求めるといった、いわゆる札束でひっぱたかないと支持は得られないんで、それが平気でできるメンバーを揃えなくてはだめだといっているわけだ。そんなことをしなくては開催できない類のものであったら、そんなものを開く必要もないじゃないか。きみにいま一番求められているのは、そうしたぐずぐずに腐りきってしまっているIOCを告発して、利権に汚れきった今のオリンピックを本来の理想的なオリンピックに戻すための行動ではないのか?
「日本人もだんだん贅沢になってきて、やるんだったらやればいいじゃないかと半分そっぽを向いていたのは残念だった」なんていっていて、東京が選から外れた責任は闇雲に「東京にオリンピックを!」とみんながみんなで叫ばなかった市民にあるんだといわんばかりだ。誰も彼もが君と同じ考えでないのが当たり前で、「すすめ一億火の玉だ!」で金太郎飴になるわけないだろう。
 早晩東京都の都知事会見のテキスト版が公表されるだろう。
 月曜日の産経新聞になにか書いたそうなので期待しよう。
 この日の会見でテレビ朝日の記者が「都議会民主党の大沢幹事長が新銀行東京の早期撤退をいっておられるけれどどう考えるか」という質問に対して「間違っている、四半期黒字から年度黒字を目指している。撤退というのはどういうことだ、早期とはいつだ。今融資している企業が、家族が路頭に迷うじゃないか、それに対する支援を考えたらどれほどになるというのか。それも考えずに何をいっているんだ。あぁたもね、質問するんだったらその辺りをきちんと勉強して質問しなさい、ここは学校じゃないんだよ」と発言。彼はいつもいつもこうして記者を脅かして黙らせる。
 こんな程度の人間性しか持ち合わせていない男になんでこんな権力を持たせる結果となってしまったのか、