東京落語会が600回を迎えました、といって様々なところで6月頃に取り上げられていたのは知っていた。50年も続いたというのは凄いけれど、NHKだからやるというか、やめられないというか、あそこで収録されたコンテンツが山ほどあるわけだから、おいしいと思う。祭日の12日にNHKはBS-2で当日の出演者6人すべての高座と口上を放送した。全部で3時間のプログラムである。しかし、それにしても今回のメンバー6人を見ていて、あぁ、とうとうこんなことになったということかと何とも寂しい思いをやっぱり抱くことになると同時に、あぁこんなことを考えるということは自分もずいぶんと歳を取ったということだなぁと感慨を深くした。
出演者は小遊三、歌丸、米丸、圓歌、馬風、小三治の6人。この中ではやっぱり小三治しかない。小三治をききたくてずっと待っていた。馬風と歌丸はきかなかった。圓歌はやっぱりあれだった。もうあれしかやらないんだね、きっと。
小三治は「馬の田楽」という噺でこれまで聴いたことがなかった。生まれて初めてである。彼のひょうひょうとしたフラがぴったりで、リュウマチに苦しんでいる人とは思えないゆったり感がある。若い噺家が頑張っているのも知っているし、あぁこいつは良いなぁと思うのが何人もいるのはもちろん知っているのだけれど、大看板がこういう面子なのかと思うとなんとも・・ねぇ・・・。あぁ、志ん朝さんは難しそうな人だったけれど、やっぱり長生きして貰いたかったなぁ。あの艶は今誰が引き受けられるんだろうか。
ところで余談なんだけれど、NHKのサイトをぶらぶらしていたらニュース7(夜の7時のニュース枠)に出演している人たちのブログなんてものがあって、天気予報の半井さんまで書いていてこれはこれで出演者が身近に感じられて面白い。そもそもNHKでニュースを読んでいる人たちって、ひょっとしたら感情を持ってないんじゃないか、と思う人たちばかりだから、その落差が大きくて新鮮かも知れない。→ こちら。