ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

ガララーガ

 6月2日のデトロイトのComerica Parkで行われたデトロイト・タイガースクリーブランド・インディアンズの試合で、先発したArmando Galarraga投手が完全試合まであと一死というところまでこぎ着けた。最後の打者は一二塁間にゴロを打ち、一塁手が逆シングルで辛うじて捕って一塁に駆け込んだ投手のガララーガに投げた。ガララーガは辛うじてグラブの先っちょで捕った。アウトで、完全試合だ!と思ったガララーガの顔がほころびた瞬間、一塁の塁審Jim Joyceの判定はセーフだ。内野安打!ガララーガはうそぉ〜っ!?という顔だ。
 さんざん抗議するも、こればっかりは覆(くつがえ)らない。あれがエラーだったとしたらノーヒットノーランでもある。
 大騒ぎになって、Joyce塁審はビデオで見直した。試合のあとで「誤審だった」と認めた。しかし、記録はやっぱり覆らない。コミッショナーは現在本塁打の判定だけに導入されているビデオ判定を拡大することも検討するとしている。
 話はこれで終わらない。翌日も同じカードがComerica Parkで行われる。この日の主審はそのJim Joyceが務める。試合前のメンバー表の交換にデトロイトのリーランド監督はガララーガ投手に持っていかせる。そして彼がそのメンバー表をJoyce主審に渡し、握手をする。すると、Joyce主審は涙をみせ、手で顔を覆った。ガララーガにはコルベットが「残念賞」として送られ、州知事までが「完全試合として認めろ」と公式にコメントしたらしい。そりゃ、いくら何でも大人げない。多分、(全く知らないんだから書かなきゃ良いのに書いちゃうが)ガララーガという投手が性格的にもみんなに親しまれているタイプなんだろうなぁ。彼はテレビのインタビューに答えて「Joyceは僕よりもガックリ来ていると思うよ」と言及している。
 ところで、Jim Joyceという審判だけれども、実は彼はオールスター戦や、各プレイオフ、ワールド・シリーズにまで審判を務めた実績を持つ。
 オハイオ州のToledoの出身で、それが知られた途端、やっぱりToledoに住んでいる同姓同名の男性のところには電話が鳴り響き、挙げ句の果てにはプライベイト情報がFacebookで公開されてしまい、とうとう電話番号を変えるという騒ぎにまで発展している(USA TODAY Jun 04, 2010 12:02pm)。
 確か、日本のプロ野球でもこんな騒ぎが昔あったなぁと想い出す。