良くいわれている若い女性たちの白馬の王子様がきっと私を迎えに来てくれる日がやってくるんだと思っている人たちのことを、何つうこっちゃろう、現実を見てくらさんかいと思っていた。
しかし、よくよく自分自身を振り返ってみると、私もどうやらそういう状況に陥りながら暮らしているような気がして来たのだ。
それはなにかというと、いつも寝床に入って寝入るまでの間、もし自由になる金が今眼の前にこれだけあったらまず何を手に入れようとするだろうかということを考えるって事なんだけれど、こんな事を毎晩繰り返していると、そのうちにある日突然、自分はそんな余裕のある境遇にいるんだと考え違いを起こしてしまってとんでもないことになってしまうんじゃないかと、怖ろしくなりつつある。
例の周りの男の人を次から次に練炭火鉢で殺していったといわれている女性を見ていると、私の明日の姿なんじゃないかと実にこれは心配であるぞ。
あぶない、あぶない！
