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許し難い!

女性ヘルパーら6人準強姦罪などの被告 懲役16年判決 (Asahi.com:2011年1月7日12時12分)
 自宅を訪れた介護ヘルパーら女性6人に睡眠剤を混ぜたコーヒーなどを飲ませて襲ったとして、準強姦(ごうかん)と準強姦未遂などの罪に問われた無職千葉政一(まさいち)被告(59)の判決が7日、大阪地裁であった。横田信之裁判長は「女性の人格を踏みにじった卑劣な犯行だ」と述べ、懲役16年(求刑懲役20年)を言い渡した。
 判決によると、千葉被告は2008年8月〜2009年9月、脳梗塞(こうそく)で寝たきりの内妻の世話をするために大阪府茨木市の自宅を訪れた介護ヘルパーや保険外交員ら6人に対し、睡眠剤を混ぜたコーヒーやビール、お茶を飲ませるなどして性的暴行を加えた。
 被告側は「承諾を得たうえでの行為だった」などとして一部無罪を主張していたが、横田裁判長は検察側の主張をほぼ認め「刑事責任はきわめて重い」と判断した。

 卑劣きわまりない犯行で、性善説に基づいている在宅介護のシステムの根幹を揺るがす事件であって、こういう犯罪があると今の刑法はなんの役にも立っていないという思いを強くしてしまう。がらがらのJRの車内で乗客を強姦したという憎むべき犯罪の時もそう思ったのだけれど、この種の「人間性」をとっくに失ってしまった犯罪者に対してもあくまでも人権擁護を訴えなくてはならないのだろうかという点を、どうしても疑ってしまう。裁判官は「女性の人格を踏みにじった」というが、これはもうそんな時点を遙かに超越していて「人間性を失った」と表現するべきだと思う。
 それにしてもそれだけの被害者が発生してしまったのはどうしてなんだろうか。これを考えただけでもその被害を受けた人びとの苦悩は想像してもあまりある。
 訪問介護員やケア・マネージャーのような利用者の家をたったひとりで訪問して仕事をする人たちにはこんな危険があり得るのにもかかわらず、利用者の立場に立って、そのニーズを考えてケアに当たらなくてはという教育をし、研修を施す側にとっても悩みは深い。