ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

会見

 東電本社と保安院が記者会見を同時に進行。つまり一般市民はいっぺんに両方を見ることができない。そのために報道機関がいて、それぞれを捉えて読者、あるいは視聴者にそれを伝えてくれる、というのが本来の役割だ。ところが今、この時点でそれぞれの媒体が、読者、視聴者の立場に立ってこれをいわないという状況にあって、東電、行政よりの報道をするという現状にあって、われわれはどの様にすればよいのであろうか。
 「なにとぞよろしく」お願いされたくないと思う。東電が答えられない、答えたくない質問をぶつけることのできないマスコミ記者連中は一体全体何を考えているのか。これに対抗して私達ができることは一体なんだろうか。
 それにしても、この国の原子力発電所というのは50基以上存在しているわけだけれど、お上から電力会社、アカデミズムに至るまで、一体全体どこまで専門的知識、メンテ知識といったものを持っているのだろうか。
 震災、大津波以降、現在に至るまで、彼等の福島第一原発の復旧の対処を見ていると殆ど全体を見渡して大所高所から判断、対応をしている雰囲気が感じられないのはどういうことなんだろうか。
 東京電力の会見での説明を聞いていると、殆どその場限りの思いつきで手だてを講じているとしか思えないのだ。
 危機管理意識はほぼゼロに近く、対応者は責任者意識なぞどこにもなくて、裏で確認ができるまで答えられないという伝達者にしか過ぎないのは、東電だけでなくて、原子力安全保安院も全く一緒である。
 私達は彼等に騙されているのか。あるいはこの国に本当のことがわかっている人間がほぼ誰もいないと云うことなのか。
 いずれにしても、この国の科学的基礎力というのはどうやら全く大したことがないのではなかろうか。